最終更新:2026年9月28日

このサイトに「◯◯ 詐欺」という検索で人が来ています。直近28日の128クエリのうち29件がその形で、そこに出てくる業者名の多くは、私がまだ調べていない会社でした。zsxtrade、majestyfx ltd、calvorin markets、vanado trade。聞いたことのない名前が並びます。

ブローカー調査の型では書けません。足切り4条件(このサイトでいう最低条件です)も7項目採点も、規約が公開されていることが前提だからです。規約のない相手に「不合格」を出せば、規約を出している会社と同じ土俵で比べたことになってしまいます。そこで4つの事実だけを確かめました。金融庁の一覧に載っているか、サイトがあるか、規約があるか、契約する法人の名前が書いてあるか。

「詐欺」という言葉はこの記事では使いません。それは検索された言葉であって、私が確かめた事実ではないからです。

4社を確かめた結果

名前 金融庁の一覧 サイト 規約 契約先の法人名
ZSXTrade 載っていない 名前解決できない — —
MajestyFX 載っていない ある ある(2,424字) どのページにもない
Calvorin Markets 載っていない ある ある どのページにもない
Vanado Trade 載っていない 8つある — —(英FCAが警告)

確認日は2026年9月24日です。金融庁の一覧は令和8年8月27日更新版を使いました。

ZSXTrade:ドメインが消えています

検索結果には zsxtrade.com が出てきます。開こうとすると名前解決できません(DNS_PROBE_FINISHED_NXDOMAIN)。ブラウザからも、サーバーからも同じです。

28日間で「zsxtrade 詐欺」は10回表示されました。人が探しているのに、探し先がもうないという状態です。いつ消えたのかは、公開資料からは分かりません。

MajestyFX:規約が2,424字しかありません

majestyfx.com は動いています。利用規約のページもあります。読んでみて手が止まりました。全部で2,424字です。

比較のために書くと、私が調べた30社の顧客契約は、短いものでも20ページ前後あります。条項に番号が振られ、準拠法と裁判管轄が書かれ、顧客資金の扱いが定められています。MajestyFXの規約には、そのどれもありません。

そして会社の名前がどこにも出てきません。トップ、会社概要、利用規約、個人情報保護方針、マネーロンダリング防止方針、リスク開示、問い合わせ。公開されている7ページすべてを読みましたが、法人名も、登記した国も、住所も、ライセンス番号もありませんでした。robots.txt と sitemap.xml は置かれていないので、ページの一覧はトップからのリンクをたどって確かめています。

会社概要には役員らしき3人の名前と肩書きが並んでいます。その人たちが所属する会社の名前は書かれていません。個人情報保護方針は169字です。

Calvorin Markets:規約ページの見出しが「we」のままです

calvorinmarkets.com は動いています。規約のページもあります。ただ、そのページを開いて気づいたことが2つありました。

ひとつはURLです。/pc/en/tiao-kuan-he-zheng-ce/index.html。tiao-kuan-he-zheng-ce は「条款和政策」のローマ字で、中国語で「規約と方針」という意味です。英語版のページに、中国語をローマ字にしたURLが割り当てられています。

もうひとつはページのタイトルです。ブラウザのタブに出る文字が「we」になっています。本文にも「choose to trade with we」という一文があります。会社の名前を入れるはずの場所に、テンプレートの語がそのまま残っていると読めます。

このページにも、法人名・登記国・住所・ライセンス番号はありません。フッターの著作権表示は「©Copyright 2016 – 2026」で、10年の歴史を主張していますが、その主体の名前は書かれていません。

Vanado Trade:「公式サイト」が8つあります

この名前を検索して、いちばん驚いたのがこれです。「公式サイト」を名乗るドメインが8つ出てきます。

  • vanadotrade.org / vanadotrade.com / vanadotrade.net / vanadotrade.ru
  • vanado-trade.com / vanadotrade-app.net / vanadotradesolution.com / vanadotrade-solution.com

タイトルはどれも「Official Website Platform」「The Official App WebSite」といった調子です。どれが本物かを、外から見分ける材料がありません。

そして、この名前には英国の金融行為規制機構(FCA)が警告を出しています。2025年8月26日付です。

This firm is not authorised by us and may be targeting people in the UK.(この業者は当局の認可を受けておらず、英国の人を対象にしている可能性があります)

FCAが挙げているサイトは www.vanadotradeapp.net の1つだけです。検索に出てくる8つのうち、どれがFCAの言う相手なのかは分かりません。住所も電話番号もメールアドレスも、警告には載っていません。

FCAは、この業者と取引した場合は金融オンブズマンサービスにも金融サービス補償機構にも頼れないと書いています。これは英国の話で、日本の制度とは別です。日本の金融庁の一覧には、2026年9月24日時点で載っていません。

金融庁の一覧に載っていない、ということの意味

4社とも、日本の金融庁の一覧には載っていません。これを「安全」と読まないでください。

金融庁が公表しているのは、無登録で勧誘を行っていたとして警告書を出した相手の一覧です。警告書を出すには、その業者が日本の居住者を勧誘していた事実をつかむ必要があります。まだつかまれていない業者は載りません。逆に、日本でよく知られた大手は、ほとんどが載っています。

一覧の読み方は金融庁の警告一覧のページに詳しく書きました。載っている側の話も、同じページにあります。

4社に共通していたこと

調べ終えて残ったのは、「誰と契約するのか分からない」という一点でした。

私が30社を調べるとき、いちばん最初に見るのがここです。口座を開く前に自分で確かめる手順でも最初に置いています。入金したお金を預ける相手の名前が規約に書いてあるか。書いてあれば、その法人が実在するか、どの国の登記か、当局の登録簿に出てくるかまで追えます。

書いていなければ、そこで終わりです。トラブルになったとき、誰を相手にすればいいのか分かりません。これは評価や点数の話ではなく、確かめようがあるかないかの話です。

30社のうち、契約先の法人名が規約に明記されていたのは、私が確認できた範囲で限られています。比較表の「契約先法人」の列で、社ごとに見られます。

なお、ここでやったのは「詐欺かどうか」の判定ではありません。それは私には判定できません。確かめたのは、契約する相手が特定できるかどうかだけです。

「出金拒否」「詐欺」と書かれた話を自分で確かめる手順のほうは、主張の型ごとに、規約のどこを見るかに分けて書いてあります。ここに名前がない業者にも、同じように当てられます。

調べ方

各社について、次の順で確かめました。

  • 金融庁の一覧を業者名・サービス名で全文検索(令和8年8月27日更新版、全1,088行)。2026年9月27日に、令和8年9月25日更新版・全1,159行で4社とも掲載がないことを再確認しました。ZSX・Majesty・Calvor・Vanado の各綴りと、マジェスティ・カルボ・バナド・ヴァナドのカナ表記でも0件です
  • ドメインが生きているかをブラウザで確認。名前解決できない場合はその旨を記録
  • 公開ページを全部たどる。robots.txt と sitemap.xml を見て、なければトップからのリンクを順に開く
  • 法人名・登記国・住所・ライセンス番号を、利用規約・会社概要・個人情報保護方針・リスク開示まで含めて探す

「書いていない」と書く前に、探した場所を全部挙げられるようにしています。見落としでないことを、あとから確かめられるようにするためです。

出典

  • 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について(HTML版)」令和8年8月27日更新 | fsa.go.jp/ordinary/chuui/mutouroku/04.html | 2026-09-24取得
  • 英国 Financial Conduct Authority「Vanado Trade」警告 2025年8月26日公表 | fca.org.uk/news/warnings/vanado-trade | 2026-09-24取得
  • 各社の公開ページ(majestyfx.com 7ページ、calvorinmarkets.com、zsxtrade.com)| 2026-09-24確認
  • 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について(HTML版)」令和8年9月25日更新・全1,159行 | 2026-09-27再取得(4社とも掲載なしを再確認)

2026年9月24日時点の確認です。サイトは消えることも、書き換わることもあります。3か月に一度見直し、変わっていればここを直して更新履歴に残します。