このサイトの調査方針

このページには、どの文書を読み、どの4条件で足切りし、どの7項目で採点しているかを書いてあります。基準は調査を始める前に決めたもので、ブローカーごとに変えていません。

読んでいるのは、公式サイトの説明ページだけではありません。その裏側にある文書 — 利用規約、ボーナス規約、入出金ポリシー、および金融庁などの当局が公表している資料 — を実際に確認したうえで記事にしています。

調査の手順

  1. 公式サイトの説明ページから基本情報を整理します
  2. 利用規約・ボーナス規約・入出金ポリシーを確認し、条項番号まで記録します
  3. 当局の公表資料を確認します
  4. 公開ページと文書の間に食い違いがあれば、公開前にブローカーへ照会します
  5. 全ブローカー共通の基準で採点します

規約で必ず読む8項目

規約は長く、全部を要約しても読まれません。そこで読者の資金と口座に直接効く8つを決めて、毎回そこを開いています。

  • 出金に関する条件 ── 所要日数だけでなく、出金の前提条件(取引回数・必要書類・入金方法との対応)まで
  • ボーナスの利用・取消条件 ── 何をすると没収されるか。ボーナス規約そのものが公開されているかも見ます
  • 禁止取引・不正取引の定義 ── スキャルピング・両建て・アービトラージ・EAが名指しされているか
  • 複数口座やアカウントの扱い ── 口座をまたいだ両建てや、他社の口座まで判断材料に含める条項があるか
  • 口座凍結・利用制限の条件 ── どういう判断で止まるのか。誰が決めるのか
  • 契約解除に関する条項 ── ブローカー側から終了できる場合と、そのときの残高の扱い
  • ブローカーが取引を無効にできる条件 ── 約定済みの取引を取り消せる条項があるか
  • ブローカー側の免責事項 ── どこまでがブローカーの責任の外に置かれているか

このうち足切り基準に入っているのは2つだけです。「出金の所要日数」と「禁止される取引手法の定義」。残りの6つは、点数にも合否にも反映しません。記事の本文で、条項番号を添えて書きます。

足切り基準を増やさないのは、調査を始める前に固定したものを後から動かすと、先に決めてある意味がなくなるからです。同じ物差しで全社を並べられなくなります。

この8項目を毎回見ると決めたのは2026年9月10日です。それ以前に公開した記事には、8項目が揃っていないものがあります。規約を3か月ごとに読み直すとき、順に埋めていきます。

足切り基準

基準は調査を始める前に定めたものであり、個別のブローカーに合わせて変えることはありません。

  1. 日本居住者の契約先法人が規約に明記されている
  2. 公開ページと規約・一次資料の間に食い違いがない
  3. 出金の所要日数を具体的に開示している
  4. 禁止される取引手法が具体的に定義されている

この基準は調査を始める前に定めたもので、個別のブローカーに合わせて変えることはありません。各ブローカーの判定は、登録された調査データからこの基準で自動的に計算されます。基準を変更した場合は、変更日と変更内容をこのページに記載します。

4つがそれぞれどう効くのか、実際に落ちた例を1社ずつ挙げます。契約先法人MYFX Markets ——契約書が2本あり、どちらが日本居住者に適用されるかを確定できませんでした。食い違いAxi ——「出金手数料は一切請求しません」と、付属文書の「50ドル未満は25ドル」が並んでいます。1件だけでも不合格です。出金の所要日数EBC Financial Group です。禁止される取引手法EMCTrading ——どちらも、具体的な記載を見つけられませんでした。

金融庁の無登録業者一覧について

各ブローカーが金融庁の「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」に掲載されているかどうかは、すべての記事と比較表に必ず記載します。読者が知っておくべき事実だと考えるためです。

ただし、これを足切り基準の条件には含めていません。日本居住者にサービスを提供する海外FXブローカーの多くが、同一覧に掲載されているからです。掲載の有無だけで、サービスの実態や安全性の優劣は判断できません。また同一覧への掲載は、無登録での勧誘に関する公表であって、詐欺や出金拒否、行政処分の認定ではありません。

掲載の有無をどう受け止めるかは、事実を提示したうえで読者の判断に委ねます。

どのブローカーがいつ掲載されたか、当時の商号は何かは、日本から撤退した業者・金融庁の警告一覧に掲載された業者のページにまとめています。

基準を満たしたブローカー

足切り基準を満たしているブローカー(2社)

基準を満たさなかったブローカー

基準を満たさなかったブローカーについても、同じ形式で調査結果を公開しています。都合の悪い結果を伏せてしまえば、先に基準を決めた意味がなくなるからです。

どのブローカーがどの条件で落ちたかは、20社の比較足切り基準のページに一覧があります。

採点の配点

7項目・100点満点です。すべてのブローカーに同じ配点を当てています。各項目を何点にしたかの理由は、ブローカーごとの記事に「採点理由」として記載しています。

なお、この点数と足切り基準は別のものです。合否は点数ではなく、足切りの4条件を満たすかどうかで判定します。点数が高くても不合格になるブローカーがあります。

採点項目配点
信頼性・運営情報20 点
取引環境20 点
取引コスト15 点
入出金環境15 点
日本語サポート10 点
EA・自動売買環境10 点
ネット上の評判10 点
合計100 点

採点について

  • 全社に同一の配点・同一の観点を適用しています
  • 基準を満たさなかったブローカーの調査結果も、同じ形式で公開し続けます
  • 年1回、全社を再採点します

契約先を監督する当局の水準

「規制されている」という言葉を、一律に扱うことはできません。日本居住者が実際に契約する法人を監督している当局が、どの水準の規制を行っているかで、意味がまったく変わるためです。私は監督当局を4つに分けて記載しています。

この区分は私が定めたものです。規制当局に等級をつける公的な制度は存在せず、英語圏の比較サイトが「Tier1〜Tier4」と呼んできた慣習的な分類にあたります。私は「顧客資金の分別管理が義務か」「投資者補償制度があるか」「資本要件」「当局が継続的に監督しているか」「紛争解決の窓口があるか」の5点で4つに分けています。判断の根拠を示すためのものであり、公的な認定ではありません。

区分意味該当する当局の例
主要国の規制分別管理が義務・補償制度あり顧客資金の分別管理が義務づけられ、投資者補償制度があり、レバレッジにも上限があります。当局が継続的に検査し、紛争解決の窓口も用意されています。FCA(英国)/ASIC(豪州)/CySEC(キプロス)/BaFin(ドイツ)/FINMA(スイス)/CFTC・NFA(米国)/金融庁(日本)
中位の規制分別管理はあるが補償制度なし免許制度と分別管理の要求はありますが、破綻したときの補償制度がありません。監督の実効性は当局によって差があります。FSCA(南アフリカ)/DFSA(UAE・DIFC)/FMA(ニュージーランド)/CMA(ケニア)
オフショア登録登録制度はあるが監督は限定的ライセンス制度は存在しますが、資本要件が低く、FX業務への継続的な監督は限定的です。補償制度はありません。FSA(セーシェル)/FSC(モーリシャス)/FSC(ベリーズ)/VFSC(バヌアツ)/FSA(ラブアン)
登記のみ当局はFX業務を監督していない法人の登記はできますが、当局がFX業務そのものを監督していません。「登録されている」ことと「規制されている」ことは別です。セントビンセント・グレナディーン諸島(FSA)/コモロ(ムワリ)/マーシャル諸島 など
不明特定できていない契約先法人を監督している当局を、規約や公開資料から特定できませんでした。

これはブローカーの優劣ではありません。採点にも足切り判定にも使っていません。事実の記載として、比較表と各記事に並べています。どう受け止めるかは読者に委ねます。

一点だけ注意があります。同じブランドでも主要国のライセンスを持つ法人はありますが、日本居住者の契約先が別法人であれば、その法人の水準で見る必要があります。私が契約先法人を最初に確認しているのは、このためです。

記載内容について

  • 各記事には調査基準日と出典を明記しています
  • 当局の公表資料に基づく記述は、事実の摘示であり、当該ブローカーの違法性や危険性を私が独自に認定するものではありません
  • 裏付けの取れない情報は事実として扱わず、「そのような報告がある」という形で記載します
  • 取引条件・規約は予告なく変更される場合があります。最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください
  • 本サイトは特定の口座開設や取引を推奨するものではありません。海外FXの利用にあたっては、税制・規制・元本を失う可能性を含め、ご自身の責任でご判断ください

この手順を、ブローカーが変わっても使える形にまとめたページを別に置いています。公開ページと規約がずれる場所は、執筆時点で調べた20社でほとんど同じでした。ここに載っていないブローカーを自分で確かめるときに使えます。口座を開く前に、自分で規約を確かめる方法

調べたあとの扱い

調査は一度で終わりません。利用規約も、契約先となる法人も、当局の公表資料も、あとから変わります。公開した記事は次のように扱います。

見直しの頻度

3か月に一度、調査済みの全社について一次資料を取り直します。見直す対象は、足切り基準の4項目に関わる条項、出金の条件、禁止される取引、日本居住者の契約先となる法人、および金融庁の無登録業者一覧への掲載状況です。

足切り基準に関わる変更を知った場合は、次の見直しを待たずに確認します。3か月というのは間隔ではなく、確認せずに置く期間の上限です。

各記事の冒頭には調査基準日最終更新日を表示しています。記事の内容がいつ時点のものかは、そこで確認してください。

どれを一次資料として扱うか

根拠にするのは、会社が自ら公開している文書のうち、契約上の権利義務を定めているものです。利用規約や顧客契約だけとは限りません。「ガイドライン」「ポリシー」「規程」など名前が違っても、その文書の定めに従うことに利用者が同意する構造になっていれば、一次資料として扱います。

逆に、商品やサービスを説明するページ、FAQ、ヘルプセンターの記事は、原則として公開ページの側に置きます。同じブローカーの一次資料どうしが食い違っている場合も、食い違いとして1件に数えます。読む人にとっては、どちらの文書に従えばよいのかが決まらない点で同じだからです。

変更の自動監視と、その限界

3か月ごとの読み直しとは別に、各ブローカーの規約や主要な公開ページを毎日取得し、前回との差分を記録する仕組みを動かしています。2026年9月11日の時点で175ページが対象です。条項の文言が変わっていれば、そこで気づけます。

ただし、全社を同じように監視できているわけではありません。サーバー側のbot対策でHTTP 403が返るブローカーがあり、迂回はしません。規約そのものを自動で取れていないのはHFM、Vantage Trading、iFOREXの3社です。iFOREXだけは403ではなく、こちらの環境とのTLSの不整合で取得に失敗しています。

このほかXMTrading、FXGT、EMCTrading、Exness、WeTradeは、規約は取れていますが、口座タイプや入出金といった公開ページの一部が取れません。

取れない分は、そのブローカーの記事にそう書いたうえで、手でページを開いて保存版と突き合わせています。「自動で監視しています」と書けるのは、実際に取得できているページについてだけです。

ブローカー側の内容が変わっていたとき

記事を書き換えます。あわせて、何がどう変わったかを記事内の更新履歴に残します。書き換えて元の記述を消すだけにはしません。変更前の条件を読んで口座を開いた人がいる以上、「以前はこう書かれていた」という事実自体に意味があるためです。

変更によって採点が動く場合は、点数も直します。開示が改善されれば点数は上がります。足切り基準を満たすようになれば、判定も不合格から合格に変わります。私の判定は、その時点の記載に対するものであって、ブローカーそのものへの評価ではありません。

私の記述が誤っていたとき

訂正します。いつ、どこを、どう直したかを記事に残します。誤りがあった事実まで消すことはしません。

誤りのご指摘はお問い合わせから受け付けています。ブローカーからの指摘も同じ扱いです。指摘が正しければ直します。一次資料を確認したうえで直さないと判断した場合は、その理由を記事に書きます。

採点に入れないもの

私からの照会に対するブローカーの対応の速さや丁寧さは、採点に含めません。それは私に対する応対であって、口座を持つ利用者が受ける対応とは別のものだからです。採点するのは、公開されている記載と、その裏づけとなる文書の一致だけです。

規模の大小をどう判定するか

私は、ブローカーの日本人利用者数の推計値を出しません。公開情報から取得できるのは訪問数と使われ方の指標だけで、そこから実際に取引している人数を導く筋道がないためです。根拠を示せない数字は出さない、というのが方針です。

代わりに、外部の計測サービスで観測できる値をそのまま記載します。日本からの訪問数、1訪問あたりのページ数、直帰率の3つです。そのうえで、規模の大小については次のルールに従って書きます。

訪問数の差私の書き方
10倍以上大小を断定します
3〜10倍「おそらく多い」と書きます。断定はしません
3倍未満判定しません

訪問数の差が小さい2社を並べて順位をつけることはしません。訪問には口座を持たない人の閲覧が含まれており、その割合はブローカーによって大きく違うためです。実際、私の調査では、1訪問あたりのページ数が2.20のブローカーと9.45のブローカーがありました。前者は口座を持たない人の閲覧が中心、後者はログインして口座を操作する既存顧客が中心の数字です。同じ「1訪問」でも中身が違うため、3倍程度の差は簡単に逆転します。

以前は、訪問数が少ないブローカーについて利用者数の上限を記載していました。月3回の訪問という控えめな前提を置いて、日本からの訪問数を割った値です。2026年9月10日に、この記載をやめました。計測サービスの無料ページは、訪問数の見出しを「Total Visits」とします。その直後に「Last 3 Months」という期間の表記が置かれるため、月次なのか3か月の合計なのかを一意に読み取れないからです。期間が確定しない数字を人数に割り戻すと、答えが2倍から3倍の幅で動きます。

一方で、他社との比率での比較は続けます。同じ欄・同じ表記どうしを比べているので、期間が何であっても倍率は変わらないからです。10倍以上離れていれば大小を断定し、3倍未満なら判定しない、というルールはそのままです。

アクセス指標は外部の計測サービスによる推定値であり、ブローカー側の公表値ではありません。計測時点は各ブローカーのページに記載します。

他社の名前をいつ出すか

個別のブローカーを扱う記事で他社の実名を出すのは、私が同じ基準で調査を終えたブローカーに限ります。調べていないブローカーを引き合いに出して比較することはしません。

調査済みのブローカーどうしを実名で並べるのは、それが読者にとって必要だからです。たとえば「規約の改訂は掲載した時点で効力が生じる」とだけ書かれても、それが厳しい条件なのか業界の標準なのかは判断できません。「もう一方は掲示から5日後だった」と並んで初めて、意味のある情報になります。

比較に使う項目は全社に同じものを当てます。片方に有利な項目だけを選んで並べることはしません。