このページの結論
ゴールド(XAUUSD)の取引条件は、公開情報だけでは比較できません。調べた20社のうち、1ロットが何オンスかを公開しているのは10社。スプレッドの数値を出しているのは14社です。残りは「取扱あり」とだけ書いて、条件を出していません。ここに並べたのは、比較の結果ではなく、比較しようとして分かったことです。
ゴールドは「最大レバレッジ何倍」「スプレッド何pips」という数字だけでは比べられません。1ロットが何オンスなのか。口座の最大レバレッジがゴールドにも適用されるのか。ロット数や時間帯で下がらないのか。EA(自動売買プログラム)の利用が文書で認められているのか。スプレッドの数字がどの単位で書かれているのか。ここが揃わないまま数字を横に並べても、同じものを比べたことにはなりません。以下は、20社がこれらをどこまで公開していたかの記録です。
海外FXブローカー20社について、ゴールドの取引条件を同じ項目で並べました。並べたのはコントラクトサイズ(契約サイズ)、XAUUSDのスプレッド、EAの可否、スワップポイント、最大レバレッジの5項目です。数字は各ブローカーの公開ページから取り、必要に応じて利用規約や取引条件などの一次資料も確認しています。どのブローカーが優れているかを決めるためのページではありません。
並べて分かったのは、公開されている範囲がブローカーごとに大きく違うことでした。数字まで出しているブローカーもあれば、「取扱あり」で止まっているブローカーもあります。確認できなかった項目は推測で埋めず、「見つけられませんでした」と記録しています。どのブローカーのどの項目が埋まらないのかも、比較の結果の一部だと考えているからです。
ここに出る数字はすべて各ブローカーの公表値で、私が実測したものではありません。実測は同じEAを各ブローカーの口座で運用して、別のページに記録しています。
| 項目 | 20社のうち、数値を公開している社数 |
|---|---|
| 1ロットのコントラクトサイズ | 10社(うち単位まで明示しているのは4社) |
| XAUUSDのスプレッド | 14社 |
| EAの可否 | 可 14社/不可 1社/記載なし 5社 |
20社のゴールド条件
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| ブローカー | ゴールドのコントラクトサイズ | XAUUSDスプレッド | EA利用 | スワップ | 最大レバレッジ |
|---|---|---|---|---|---|
AXIORY(アキシオリー)![]() | コントラクトサイズ 100.00 | 公式サイトでリアルタイム表示 | 可 | あり | 最大2,000倍(マックス口座) |
XMTrading(エックスエム)![]() | 記載が見当たりません | 「平均スプレッド」という名目の掲載は見当たりませんが、… | 記載なし | KIWAMI極口座のみ | 最大1,000倍(Zero口座は最大500倍) |
FXGT(エフエックスジーティー)![]() | 契約サイズ 100(Optimus/PRO/ECN/Mini/Standard の全… | 口座タイプ別の最小スプレッドは公開されているが、XAUUSD… | 記載なし | 口座タイプにより「スワップフリー日数」が設定されている | OPTIMUS 最大5,000倍/STANDARD 最大2,000倍/PRO・ECN ZER… |
ThreeTrader(スリートレーダー)![]() | 記載が見当たりません | 記載が見当たらない | 可 | 記載が見当たらない | 1000倍(両口座) |
HFM(エイチエフエム)![]() | 公式サイトに明示なし | XAUUSD の商品ページと Metals 一覧に、口座タイプ別の数値 | 記載なし | あり | 最大2000倍(KATANA口座は「無制限」、TOP-UP BONUS口座は1… |
EBC Financial Group(イービーシー)![]() | 記載が見当たりません | 記載が見当たらない | 可 | 記載が見当たらない | 500:1(両口座) |
Axi(アクシ)![]() | 公式サイトに明示なし | GOLD:Standard 16セント/Pro・Elite 9セント | 記載なし | あり | 最大1000倍(銘柄により500倍など) |
Tradeview(トレードビュー)![]() | 記載が見当たりません | 記載が見当たりません | 可 | 記載が見当たりません | XLev 1:400、ILC 1:200、EDGE ILC 1:100(英語の口座タイプ… |
TitanFX(タイタンFX)![]() | 記載が見当たりません | 貴金属ページの「貴金属(メタル)スプレッド」表に、XAU/USD… | 可 | 提供していません | 最大1,000倍(Zeroスタンダード・Zeroブレード)/最大2,00… |
BigBoss(ビッグボス)![]() | 口座の種類ページに「GOLD_USD: 1Lot = 100 units」と記載 | 公式サイトに平均スプレッドの掲載を確認できず | 可 | 記載が見当たりません(スワップ・よくあるご質問を確認) | オメガ・デラックス 最大2,222倍/スタンダード・プロスプ… |
Exness(エクスネス)![]() | 1ロット=100トロイオンス | ゴールドは0.3pips〜(公式コモディティページ) | 可 | 一部銘柄はスワップ無料 | 表記は全口座「1:Unlimited」 |
XS.com(エックスエス)![]() | 1ロット=100オンス(セント口座は1オンス、マイクロ口座は… | 1.9 pips(スタンダード口座・手数料なし)/0.88 pips(エ… | 可 | 口座タイプページに「スワップフリー ✓」の記載あり | 1:2000(ゴールドとFXメジャー通貨 |
Vantage Trading(ヴァンテージ)![]() | 100(商品仕様の「契約サイズ」欄 | 0.16(商品仕様の「スプレッド(ピップ)」欄 | 可 | プレミアム口座で暗号資産ペア(JPYペアを除く)が最長3日… | スタンダード・ECN 最大1000倍、プレミアム 最大2000倍(公… |
IS6FX(アイエスシックスエフエックス)![]() | マイクロ口座(XAUUSD.mcr)1、そのほかの口座(.std/.pro… | スタンダード・マイクロ・6666倍・2000倍・EX・クリプト 4.… | 可 | 記載が見当たらない | 口座残高で段階的に下がる変動制 |
Milton Markets(ミルトンマーケッツ)![]() | 1スタンダードロット=100 oz | 公開値が2系統あり、一意に確定できません | 可 | 未確認 | 口座により1:100〜1:1000 |
Land Prime(旧LAND-FX)![]() | 記載が見当たらない | KAMINARI 0.9/ECN 1.2/Prime 3.0/Cent 3.0(口座タイプ… | 可 | KAMINARI口座がスワップフリー | 商品別にFX・貴金属(XAUUSD/XAUUSD_m/XAGUSD)が2,000倍… |
iFOREX(アイフォレックス)![]() | ロット制ではなく、オンス単位で数量を指定します | 金は最小68pips=価値0.68(同上) | 不可 | なし | 最大400倍(主要通貨ペアの証拠金率0.25%) |
WeTrade(ウィートレード)![]() | 100オンス(XAUUSD) | 公式が出しているのは貴金属ページの「スプレッドはわずか0… | 可 | イスラム口座で対応(スタンダード・ECN・STP・アフィリエ… | FX 最大2000倍(口座純資産に応じて自動で変動) |
EMCTrading(イーエムシートレーディング)![]() | 記載が見当たりません | Commodities ページと Forex ページに、口座タイプ別の数値 | 記載なし | 記載が見当たらない | 1000倍(Standard・Micro)/500倍(Zero・Zero-M) |
MYFX Markets(マイエフエックスマーケッツ)![]() | Product Schedule の Bullion, Metals & Commodities 表は … | 銘柄別の数値が見当たらない | 可 | スワップフリー口座の記載は見当たらない | 公開ページは最大1,000倍(FX商品 |
全社同一の基準で採点しています。判定は登録された調査データから自動計算されます。
この表は、どのブローカーが一番良いかを決めるためのものではありません。各ブローカーがゴールドについて何を公開しているかを、同じ項目で確認するための表です。数字が入っていることと、比較できることは別です。同じ欄に並んでいても、単位も、その数字が適用される条件も、ブローカーごとに違います。
表の「最大レバレッジ」は、各ブローカーが掲げている最大値です。XAUUSDに実際に適用される倍率とは限りません。ゴールドを別枠で下げているブローカー、保有ポジションのロット数や口座の純資産で段階的に下がるブローカー、時間帯で制限するブローカーがあります。詳しくは下のレバレッジの節に書いています。
「EA」の欄が見ているのは、EAの利用が文書で認められているかどうかです。MT4・MT5を提供しているかどうかとは別の項目です。
点数と足切りの判定は比較ページにあります。ここは条件だけを見ています。
コントラクトサイズを公開しているのは20社中10社
ゴールドの1ロットが何オンスか。これが分からないと、必要証拠金も、1pipsの価値も、損切り幅も計算できません。EAを載せるなら最初に要る数字です。
「ロット」は量の単位ではなく倍率で、1ロットが実際に何オンスを指すかはブローカーが決めています。このコントラクトサイズが揃っていないと、同じ0.01ロットでも取引している量が違います。ロット・コントラクトサイズ・トロイオンス・pips といった語が20社でどう食い違っていたかは、ゴールドの取引条件を読むための用語にまとめました。
公開していたのはAXIORY、BigBoss、Exness、FXGT、iFOREX、IS6FX、WeTrade、Vantage Trading、XS.com、Milton Marketsの10社でした。
残る10社は次のとおりです。XMTrading、TitanFX、HFM、Axi、ThreeTrader、EBC Financial Group、EMCTrading、Tradeview、Land Prime、MYFX Markets——は、公開ページで見つけられませんでした。銘柄名(XAUUSD)と「取扱あり」は書いてあります。数字がないだけです。
「100」と書いてあっても、100が何の単位なのかを書いているブローカーは、20社のうち4社だけでした。
次の表は、コントラクトサイズを「100」という数量で書いている8社です。残る2社(iFOREX・IS6FX)は書き方そのものが違うので、表の下に分けて書きます。
| ブローカー | 公開ページの表記 | 単位 |
|---|---|---|
| Exness | 1ロット=100トロイオンス | 明示あり |
| WeTrade | 100 ounces | 明示あり |
| XS.com | 契約仕様の表に「100 オンス」 | 明示あり |
| Milton Markets | 口座タイプのページに「1スタンダードロット=100 oz」 | 明示あり |
| AXIORY | コントラクトサイズ 100.00 | なし |
| BigBoss | 1Lot = 100 units | なし |
| FXGT | コントラクトサイズ 100 | なし |
| Vantage Trading | 商品仕様の「コントラクトサイズ」欄に「100」 | なし |
慣行としてトロイオンスなのは分かります。ただ、公開ページに「100」とだけ書いてあるものを、こちらで「100トロイオンス」と補って読むことはしていません。書いてあることと、たぶんそうだろうということを、同じ欄に入れたくないからです。単位まで書いていた4社と、数量だけの4社は分けて記録しています。
IS6FXは、口座タイプでコントラクトサイズが変わります。マイクロ口座(XAUUSD.mcr)は1、そのほかの口座(.std/.pro/.ex/.ecn)は100。貴金属ページの「コントラクトサイズ(1lot)」欄の数字です。同じ「1ロット」と打っても、どの口座かで取引量が100倍変わります。単位の記載はありません。
iFOREXだけ設計が違います。ロットという単位がなく、オンス単位で数量を指定します。最小0.35オンス。1ロット=100オンスのブローカーに換算すると0.0035ロットにあたります。
TitanFXは、書いていない理由を書いている点で少し違います。スワップのページに「FXペアは基本単位100,000、他商品のロットサイズはMT4/5の商品詳細画面で確認可能」とあり、プラットフォームを見ろ、という立場です。口座を開くまで分からない、という意味でもあります。
18社目に調べた MYFX Markets は、数字は書いてあるのに数えられなかった例です。Product Schedule の表は XAUUSD の Contract Size を「100 USD」と書いています。100という数量に、重さではなく通貨の単位が付いています。これでは1ロットが何オンスなのかが決まりません。
スプレッドの数値を出しているのは20社中14社
XAUUSDのスプレッドを数字で公開していたのはAXIORY、Axi、Exness、iFOREX、IS6FX、WeTrade、Vantage Trading、Land Prime、XS.com、Milton Markets、XMTrading、TitanFX、HFM、EMCTradingの14社でした。
2026年9月14日に全20社を公式サイトで再確認し、XMTrading・TitanFX・HFM・EMCTrading の4社を「公開している」側に移しました。以前は10社としていましたが、これは私の確認漏れです。WeTradeの数値も、出典をたどれなかったため書き直しています。
| ブローカー | 公開されている数値(原文のまま) |
|---|---|
| AXIORY | 公式サイトでリアルタイム表示。調査時点でナノ・テラ口座3.2ポイント、スタンダード口座5.5ポイント |
| Axi | Standard 16セント、Pro・Elite 9セント |
| Exness | 0.3pips〜(口座タイプ別の数値の掲載は見当たらず) |
| iFOREX | 最小68pips=価値0.68 |
| IS6FX | 口座タイプ別に公開。スタンダード4.4、プロゼロ3.8、ゼロ4.0(pips表記)。8口座それぞれの数字が出ているのは、執筆時点で調べた20社ではこの1社だけです |
| WeTrade | 貴金属ページに「スプレッドはわずか0.08pipから」。口座タイプ別の数値表は見当たりません |
| Vantage Trading | 商品仕様の「スプレッド(ピップ)」欄に0.16。どの口座タイプの値かは書かれていません |
| Land Prime | 口座タイプページにKAMINARI 0.9、ECN 1.2、Prime 3.0、Cent 3.0。単位の記載はありません。コントラクトサイズを公開していないので、この数字が金額でいくらになるかは口座を開くまで計算できません |
| XS.com | 1.9 pips(スタンダード口座・手数料なし)、0.88 pips(エリート口座・往復6USD)、0.6 pips(VIP口座)。口座タイプごとに数字と手数料の対応が書かれています |
| Milton Markets | 口座タイプのページはFlex 0.4ピップス(総コスト40.00ドル)、Smart 0.3ピップス(30.00ドル)。同社のコモディティのページは、同じ口座をFLEX 0.30ドル、SMART 0.25ドル、ELITE 0.20ドルと書いています。数字も単位も、2本のページで一致していません。コモディティのページは末尾で「金スプレッド 0.2 pips~」、同じページのFAQで「金のスプレッドは$0.20から」。ドルとpipsを同じ数字に当てています |
| XMTrading | 貴金属の商品仕様ページで口座タイプを選ぶと、GOLDの最小スプレッドがリアルタイムで表示されます。「平均スプレッド」という名目の掲載は見当たりません |
| TitanFX | 貴金属ページの「貴金属(メタル)スプレッド」表に、Zeroスタンダード口座2.23 pips、Zeroブレード口座2.11 pips、Zeroマイクロ口座2.71 pips |
| HFM | XAUUSDの商品ページとMetals一覧に、Premium 0.32、Zero 0.06、Cent 0.32、Pro 0.16、InfinityX 0.08。日本語ページにも同じ表があります |
| EMCTrading | CommoditiesページとForexページに、Zero口座1.5 pips、Standard・Micro口座2.6 pips |
単位がブローカーごとに違います。ポイント、セント、pips、価値。同じ「ゴールドのスプレッド」の話をしているのに、そのまま横に並べても比べられません。
違うのは単位だけではありません。その数字が最小値なのか、平均値なのか、標準的な値なのかも、ブローカーによって書き方が変わります。「最小」と明記しているブローカー、リアルタイムの値をそのまま表示しているブローカー、どちらとも書かずに数字だけを置いているブローカーがあります。最小値と平均値を同じ列に入れて小さい順に並べれば、最小値を出しているブローカーが上に来るだけです。
私は、一次資料にない前提をこちらで設定して、すべての数字を同じ単位にそろえることはしていません。そろえるには、1ロットが何オンスか、1pipsがいくらかを決める必要があります。その数字を公開していないブローカーでは、私が仮定を置くことになります。換算した瞬間に、その仮定は表の中に隠れて、読者からは見えなくなります。だから表には原文のまま入れています。
残る6社は、最小値も平均値も公開ページで見つけられませんでした。FXGTは口座タイプ別の最小スプレッドを出していますが、XAUUSDの平均は確認できません。Tradeviewは取引条件のページを取得できず、確認そのものができていません。
口座の最大レバレッジが、ゴールドにも適用されるとは限りません
各ブローカーが前面に出す「最大1000倍」「最大2000倍」は、ほぼ主要通貨ペアの数字です。ゴールドは別枠で下げられているのが普通で、そこを書いているブローカーと書いていないブローカーがあります。
この節では、次の4つを分けて見ています。口座の最大レバレッジ(ブローカーが前面に出す数字)、銘柄別レバレッジ(ゴールドという銘柄に設定された上限)、ロット数や純資産で段階的に下がるレバレッジ、時間帯や週末で一時的に制限されるレバレッジです。公開ページの「最大○倍」はこのうち1つ目で、ゴールドに実際に効くのは残りの3つです。
同じ「最大◯倍」でも、その数字がどの条件で提示されているかはブローカーごとに違います。ロット数で下がるブローカー、口座タイプで変わるブローカー、時間帯や残高で制限されるブローカーがあります。数字だけを並べて順位をつけても、適用条件が揃っていなければ比べたことになりません。以下は、条件まで書いているブローカーの例です。
段階をはっきり書いていたのはTradeviewです。日本語のダイナミックレバレッジのページに、金・銀の段階表があります。
| 保有ポジションのロット数 | 平常時のレバレッジ |
|---|---|
| 1ロット未満 | 1:200 |
| 1〜5ロット未満 | 1:100 |
| 5〜10ロット未満 | 1:50 |
| 10ロット以上 | 1:25 |
さらに週末があります。金曜のクローズ3時間前から日曜のオープン2時間後まで、XAUUSDは次のとおりです。
| 保有ポジションのロット数 | 週末のレバレッジ |
|---|---|
| 1ロットまで | 1:100 |
| 1.01〜5ロット | 1:50 |
| 5.01ロット以上 | 1:10 |
同社自身も「オープンポジションを維持するには追加証拠金が必要となる場合があります」と説明しています。
WeTradeは逆に、規約と公開ページで数字が食い違います。変動レバレッジ規約(2026年6月更新)第4.1項の表は、貴金属の上限を純資産で段階的に下げます。
| 純資産 | 貴金属の上限 |
|---|---|
| 0〜999.99USD | 1:400 |
| 1,000USD以上 | 1:200 |
| 1万USD以上 | 1:100 |
注記には「Goldは XAUUSD と GAUCNH の両方を含む」とまであります。ところが同社の貴金属の商品仕様ページは、XAUUSDの最大レバレッジを1:2000としています。
同じブローカーの公開ページと規約で、金の上限が5倍違います。さらに、金の新規注文が1:200に制限される時間帯もあります(第5.3項・第5.4.1項・第5.4.2項)。
- 米ドル関連の重要指標の前後(10分前〜5分後)
- 日々のクローズ前30分からリオープン後10分
- 週末・祝日のクローズ前1時間
iFOREXも銘柄ごとの証拠金率を公開していて、金は0.5%=200倍相当です。トップページの「レバレッジ〜500倍」は金には適用されません。
Vantage Tradingは、商品仕様の表でXAUUSDのレバレッジを1,000:1と銘柄ごとに書いています。口座の最大レバレッジ(スタンダード1000倍、プレミアム2000倍)とは別の欄なので、金だけを確認できます。ただし顧客契約 第2.1項(g)は、レバレッジ構成と証拠金要件を「単独かつ絶対的な裁量で」変更できると定めます。表の数字は、その裁量の下にあります。
金を持ち越すEAを運用するなら、この「週末と数量で下がる」部分がいちばん効きます。金曜の夜に必要証拠金が上がって、余力が足りずに決済される。表の「最大レバレッジ」だけ見ていると、そこが見えません。
Land Primeは、貴金属をFXと同じ2,000倍の枠に入れています。ただし同社にはレバレッジ変更ポリシーがあり、有効証拠金か保有ポジションのロット数の「いずれかの条件を満たした場合」に自動で引き下げられます。2,000倍が使えるのは残高5,000ドル未満、または10ロット未満まで。5万〜10万ドルで200倍、10万ドル以上または100ロット以上で100倍になります。金額とロット数のどちらか一方で下がる書き方なので、小さい資金で枚数を積む使い方でも引っかかります。
加えてヘルプセンターは、重要な経済指標の発表15分前から発表5分後までの新規注文を最大200倍に制限すると書いています。指標をまたぐEAを運用するなら、この15分の窓を先に読んでおく必要があります。
XS.com も、ゴールドを FX メジャー通貨と同じ 1:2000 に置いています。シルバーは1:200なので、金だけが突出して高い設計です。ただしロット数で段階的に下がり、1:2000が効くのは最初の2ロットまででした。
| ロット数 | レバレッジ |
|---|---|
| 〜2ロット | 1:2000 |
| 2〜5ロット | 1:1000 |
| 5〜10ロット | 1:500 |
| 10〜20ロット | 1:200 |
しかも区間ごとに積み上げる計算です。同社の例(金1,950ドル)を見ます。10ロットの必要証拠金は「まとめて1:500」の3,900ドルではありません。2ロット分を1:2000、次の3ロットを1:1000、次の5ロットを1:500として、合計2,730ドル。20ロットなら7,605ドルです。ゴールドを積むEAなら、証拠金計算機で実際のロット数を入れて確かめてから決めるところです。
20社目に調べたMilton Marketsでは、下がるか下がらないかの手前で止まりました。口座タイプのページはSmart口座を「最大1:1000」とし、段階表まで載せています。純資産1,500ドルまでが1:1000、1,501〜10,000ドルで1:500、10,001ドル以上で1:200。ここまでは他社と同じ読み方ができます。
ところが同社のコモディティのページは、冒頭と末尾の二か所で「貴金属は最大1:500」と書き、SMART口座の欄も1:500になっています。金のレバレッジが、同じブローカーの公開ページ2本で1:1000と1:500に割れています。どちらが適用されるのかは、公開されている資料からは決められませんでした。
EAは利用できるのか
20社の内訳は、可が14社、不可が1社、記載なしが5社でした。
「MT4・MT5が使えること」と「EAの利用が文書で認められていること」は別です。表のEA欄が見ているのは後者だけで、プラットフォームの提供状況ではありません。
不可の1社はiFOREXです。顧客契約 第7.1.15項が「お客様は口座で自動取引・アルゴリズム取引を目的としてソフトウェアを使用することはできません」と書き、エキスパートアドバイスソフトウェアを名指ししています。MT4もMT5も提供していないので、文書と実態は一致しています。
「記載なし」の5社は、XMTrading、FXGT、HFM、Axi、EMCTradingです。「記載なし」は「禁止」という意味ではありません。禁止とも、可とも書かれていない、という意味です。EAを利用してよいかどうかを、公開されている文書からは確定できませんでした。
この5社はいずれもMT4かMT5を提供しているので、EAは事実上動きます。ただし「動く」ことと「規約で認められている」ことは別です。後から解釈が変わったときに、こちらの側に示せる文書がありません。
可の14社も、禁止行為の条項は別に読む必要があります。ThreeTraderは第9.7条に、複数口座でのEA運用と両建てを列挙しています。Tradeviewは第16条で「スキャルピング」を厳禁としています。Vantage Tradingは「Default Event」の定義で「scalping」を故意の不正行為の例に入れています。EA可と書いてあることと、あなたのEAの動き方が許されることは、別の話です。
XS.com もEA可の側です。ただし契約書は、価格遅延のアービトラージをEAやプラグインで行うことを名指しで禁止しています。第31条は、複数口座にまたがる両建てを指標発表前や窓開け前に閉じる行為を禁止戦略に挙げます。「当社の口座か他社の口座かを問わず」と書いてあるのは、20社ではここだけでした。
16社目に調べたIS6FXは、この「別の話」がいちばんはっきり出ています。FAQは「EA含め、スキャルピング等に制限は設けておりません」と書き、EA用のVPSを月28ドルで売っています。一方で利用規約 第7条は、「当社の明示的な承認なしに」自動売買ソフトを使ってはならないと定めます。8口座のうちプロゼロ口座とレバレッジ6666倍口座には、「利用制限:EA利用不可」とあります。スプレッドがいちばん狭い口座と、レバレッジがいちばん高い口座です。
この表の使い方
ゴールドの条件を見るなら、確認する順番はこうなります。
- コントラクトサイズが公開されているか。ないなら、口座を開くまで計算ができません
- ゴールドのレバレッジが別枠で書かれているか。「最大○倍」だけのブローカーは、金では違う数字が適用されている可能性があります
- EAの扱いが文書にあるか。「記載なし」は、後から解釈が変わりうるという意味です
- スプレッドは最後です。公開値は最小値であることが多く、実際に約定するスプレッドとは別物だからです
4番目を最後に置いているのは、この項目こそ実測でしか分からないからです。だから私は、同じEAを各ブローカーの口座で運用しています。EAのデモ運用記録に残しています。
まとめ
ゴールドの条件は、最大レバレッジやスプレッドだけでは判断できません。コントラクトサイズ、その数字が適用される条件、EAの扱い、スワップ、最大レバレッジを同じ基準で確認して、はじめて比べたことになります。そして口座を実際に使うなら、取引条件だけでなく契約条件や出金条件まで確認する必要があります。
公開情報から分かることと、実際に取引してみなければ分からないことは別です。このページで確認できるのは前者だけです。表に並んでいるのは各ブローカーが何をどこまで公開しているかであって、実際に約定したスプレッドでも、実際に引かれたスワップでもありません。20社の判定は比較ページにまとめています。
このページの数字は、各ブローカーの公開ページと法的文書から取ったものです。調査基準日は各ブローカーの記事に記載しています。表は各ブローカーの調査データから自動で生成されるので、個別記事を更新すればここも変わります。私が実測した数字は、この表には1つも入っていません。
外国為替証拠金取引は、為替相場の変動により損失が生じるおそれがあります。レバレッジをかけた取引では、預けた証拠金を超える損失が発生する可能性もあります。本記事は調査結果と事実の記録であり、特定のブローカーでの口座開設や取引を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
本記事に記載した内容は調査基準日時点で確認できたものです。取引条件や規約は予告なく変更される場合があるため、実際のご利用前に必ず公式サイトと利用規約の原文をご確認ください。



















