調査結果の要点
- 契約先:EBC Financial Group (SVG) LLC
- 足切り:不合格(食い違い4件) 独自評価:69点/100
- EA(自動売買):可 / 禁止手法の定義:あり
- 出金日数の開示:あり / 金融庁の一覧:掲載なし
- 注目点:公開ページにはFCAとFSCSが並びますが、日本の利用者が契約するのはセントビンセントの法人です。
EBC Financial Group(イービーシー)の規制の説明は、海外FXブローカーとしてはかなり手厚いほうです。FCA、CIMA、FSCA、SVGFSA、AOFA——法人ごとに当局とライセンス番号が書いてあります。隠しているブローカーではありません。
それを確かめたうえで、私が引っかかったのは別のところでした。これだけ法人があるとき、日本語サイトから口座を開いた自分は、どの法人と契約することになるのか。
法的文書を開くと、答えが書いてありました。EBC Financial Group (SVG) LLC、セントビンセント・グレナディーンの法人です。FCAでもCIMAでもありません。
つまり「EBCはFCAだから安心」という一括りの読み方は、成り立ちません。これはEBCを責める話ではなく、同社自身が公式サイトにそう書いていることでもあります。以下、一次資料で順に確かめます。すべて2026年9月11日に取り直しました。
結論:足切り4条件を通りませんでした
足切り基準の判定
基準を満たしていません
- 日本居住者の契約先法人が規約に明記されている
- 公開ページと規約・一次資料の間に食い違いがない食い違いが記録されています
- 出金の所要日数を具体的に開示している
- 禁止される取引手法が具体的に定義されている
この判定は入力された調査データから自動で計算されます。基準は調査を始める前に公開したもので、個別のブローカーに合わせて変えることはありません。
独自評価は100点満点で69点、足切り基準は4条件のうち1つを満たさず、不合格でした。点数と合否は別物です。
満たさなかったのは「公開ページと規約・一次資料の間に食い違いがない」の1条件だけです。契約先法人・出金日数・禁止手法の定義の3条件は満たしています。
「規制されていないブローカー」という意味ではありません。FCAの登録番号927552は当局の登録簿で照合できましたし、法人ごとの当局名とライセンス番号は公式サイトに並んでいます。問題は、その規制がどの口座に及ぶのかを、ブランド単位では決められないことのほうです。
最大の発見:認可が本物かどうかより、どの法人・どの口座に及ぶか
この記事で確かめたのは、EBCがFCAの認可を詐称しているかどうかではありません。登録番号927552は当局の登録簿で照合できました。本物です。
確かめたのはその先です。その認可は、日本語サイトから開く標準口座にも及ぶのか。答えは、及びません。標準口座の相手方は別の法人です。
EBCの契約先はどこの法人か:セントビンセントの EBC Financial Group (SVG) LLC
誰と契約しているのか
契約先法人とは、口座を開いた利用者が実際に契約する法人のことです。日本語のサイトを使っていても、口座の契約はここに書かれた法人との間で結ばれます
日本居住者の契約先
セントビンセント・グレナディーン
ウェブサイト利用規約・リスク開示書・注文執行方針に記載
SVGFSA)の認可を受けています」と記載。ただし添えられているのは会社登録番号 353 LLC 2020 のみで、他の5法人と違いライセンス番号の記載がない。法的文書3本にも監督当局の記載はない
EBC Financial Group (SVG) LLC)にライセンス番号の記載はありません(登記のみ)。トップページが掲げるFCA・CIMA・ASIC・FSCAの番号は別法人のもので、契約先の番号ではありません
日本から見た位置づけ
英国FCA登録番号 927552)。プロ顧客および適格顧客のみを対象とし、リテール顧客は対象外と同社が明記。日本居住者も条件を満たせば申請可能。
出典:利用規約(顧客契約書に相当する文書は掲載なし。掲載されているのはウェブサイト利用規約 v2.0・リスク開示書 v2.0・注文執行方針 v2.0・個人情報保護方針の4本(法的文書ページ))/調査基準日 2026-09-11
日本語サイトの「法的文書」ページには、4本の文書が並んでいます。ウェブサイト利用規約、リスク開示書、個人情報保護方針、注文執行方針です。このうち3本を読み、1本はファイル名を見るだけで、契約主体が分かります。
- 法人名:EBC Financial Group (SVG) LLC
- 登記国:セントビンセント・グレナディーン
- 登記番号:353 LLC 2020
- 登記住所:Euro House, Richmond Hill Road, Kingstown, VC0100, St. Vincent and the Grenadines
個人情報保護方針にいたっては、PDFのファイル名そのものが「EBC Financial Group (SVG) LLC – Privacy Policy.pdf」です。準拠法と裁判管轄も、規約に書かれています。
本規約はセントビンセント・グレナディーン法に準拠し、同国の裁判所の非排他的管轄に従う。
出典:EBC Financial Group「ウェブサイト利用規約」第9.1条/2026年9月7日確認
ここは前回の記述を訂正します。以前この記事は「SVG法人の監督当局の記載がない」と書いていました。公式サイトのフッターには、いまはこう書かれています。
EBC Financial Group (SVG) LLCはセントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGFSA)の認可を受けています。会社登録番号:353 LLC 2020。
出典:EBC Financial Group 公式サイト(日本語)全ページ共通フッター/2026年9月11日確認
認可の記載はあります。ただし1点だけ、他の法人と書き方が違います。UK・ケイマン・南アフリカ・コモロ・モーリシャスには、それぞれライセンス番号が添えてあります。SVG法人に添えてあるのは会社登録番号です。ライセンス番号は書かれていません。
これが何を意味するのかは、私には断定できません。書いてある通りに書くと、そういう差がある、というところまでです。
どの法人が、どの規制を受けているか
EBC自身が、フッターでこう説明しています。「EBC Financial Groupは、以下を含むグループブローカーによって所有される共同ブランドです」。ブランドが1つで、法人が複数ある、という構造です。
| 法人 | 当局 | 番号 | 日本語サイトの標準口座との関係 |
|---|---|---|---|
| EBC Financial Group (SVG) LLC | SVGFSA | 会社登録番号 353 LLC 2020 | 法的文書3本の主体。これが標準口座の相手方 |
| EBC Financial Group (UK) Ltd | 英国 FCA | ライセンス 927552 | 別法人。プロ・適格顧客のみのFCA口座(後述) |
| EBC Financial Group (Cayman) Ltd | ケイマン CIMA | ライセンス 2038223 | 日本語の法的文書に登場しません |
| EBC Financial Group SA (Pty) Ltd | 南アフリカ FSCA | FSP 2020/665886/07 | 同上 |
| EBC Financial Group (Comoros) Limited | コモロ AOFA | ライセンス L 15637/EFGC | 同上 |
| EBC Financial (MU) Ltd | モーリシャス FSC | ライセンス GB24203273 | 同上。サイトは独立管理と注記 |
「専門的顧客のみ」というのは私の解釈ではなく、同社のセキュリティページに書かれていることです。
EBC Financial Group (UK) Limitedは、英国の金融行動監視機構(FCA)より認可および規制を受けています。当該英国法人は、多様な銘柄について、専門的顧客のみを対象に、高品質な執行サービスを提供しております。
出典:EBC Financial Group 公式サイト(日本語)「セキュリティ」/2026年9月7日確認
つまり、FSCSの85,000ポンドが説明されている同じページに、その保護が及ぶのは別の法人であり、しかも顧客区分が限られると書かれています。隠してはいません。書いてあります。ただ、並べて読まないと気づきにくい形になっています。
そしてEBCは、この記事の結論とほぼ同じことを、自分のフッターに書いています。
本ウェブサイトは全世界からアクセス可能であり、特定の事業体に限定されるものではありません。お客様の実際の権利および義務は、お客様が選択された事業体および管轄区域の規制に基づいて決定されます。
出典:EBC Financial Group 公式サイト(日本語)全ページ共通フッター「コンプライアンス情報」/2026年9月11日確認
権利と義務は、選んだ法人と管轄区域で決まる。私が言いたいことは、これに尽きます。ブランドに付いている認可の数を数えても、自分の口座に何が及ぶかは決まりません。
ただ、自社の2つのリストが揃っていません
ここは食い違いとして記録しました。フッターの「共同ブランド」リストに載っている法人は6社です。SVG・コモロ・UK・ケイマン・南アフリカ・モーリシャス。
一方、日本語トップページの構造化データには、フッターにない7社目が入っています。「Australian ASIC Regulation」として EBC Financial Group (Australia) Pty Ltd(ASIC 500991)が記載されています。
どちらが古いのか、意図的な使い分けなのかは分かりません。分かるのは、同じブローカーの同じ日本語サイトで、法人の一覧が2種類あるということだけです。「どの法人と契約するのか」を確かめようとする読者にとって、これは小さくない障害だと思いました。
FCA口座という選択肢と、その現実的なハードル
日本居住者でも英国法人(EBC Financial Group (UK) Ltd、FCA登録番号927552)に申請できます。初版で「日本の個人は英国法人と契約できない」と書いたのは誤りで、2026年9月7日に訂正しました。経緯は記事末の更新履歴にあります。
この登録番号は、FCAの登録簿で照合しました。「EBC Financial Group (UK) Ltd/Reference number 927552/London EC3V 4AB」で1件ヒットします。公称と当局側の記録は一致しています。
ただし顧客区分が限られます。
CFD Accounts are provided by EBC Financial Group (UK) Ltd to Eligible and Professional Clients only, we do not cater for Retail Clients.
出典:EBC Financial Group (UK) Ltd 公式サイト 免責事項/2026年9月7日確認
「日本人だから不可」ではなく、リテール顧客としては不可ということです。日本語ページの「専門的顧客のみを対象」という表記は正確でした。
個人がプロ顧客になる条件
FCA口座ページに、3項目のうち2つ以上と書かれています。
- 過去1年間において、四半期ごとの平均取引回数が10回以上
- 現預金やその他の金融商品の合計額が50万ユーロ以上
- 金融業界で1年以上の勤務経験があり、CFDや金融派生商品の知識を有すること
同じページには、FCA口座のレバレッジは100倍、顧客資金はバークレイズ銀行の同社法人口座で分別管理されるとも書かれています。英国法人は「Matched Principal Broker」として、注文を直接リクイディティプロバイダーとマッチングすると説明されています。
取引条件は、標準の口座とまったく別物です
| FCA口座(英国法人) | 標準の口座(SVG法人) | |
|---|---|---|
| 主要通貨ペア | 最大1:100 | 最大500:1 |
| XAUUSD(金) | 最大1:50 | 記載が見当たらない |
| 手数料 | 1ロットあたり5USD | STD 0/PRO 6USD |
| ロスカット | 警告110%/強制決済50% | 30% |
| プラットフォーム | MT4のみ(MT5未対応) | MT4/MT5 |
| 口座タイプ | 1種類(流動性口座) | STD/PRO |
| 入金方法 | 国際電信送金のみ/受取は英国バークレイズ銀行 | 国内銀行送金ほか |
| EA・両建て | 公式ページに可否の記載が見当たらない | 口座表に「EAの使用」「両建て取引」を可と明示 |
| 規制・顧客保護 | FCA(927552)/FSCS 最大85,000ポンド | SVGFSA。FSCS・CASSの適用は確認できず |
出典:EBC Financial Group「FCA口座のご案内」(2026年1月版)/2026年9月7日確認。同社が作成した案内資料であり、私が実測したものではありません。
ゴールドを取引する人には、この表がそのまま答えになります。同じブランドでも、契約先によって金のレバレッジが50倍と、標準口座のそれとで別世界になります。またEAを使う人にとっては、FCA口座がMT5に未対応である点が効きます。
保護について、同社の資料が書いていること
同資料には、FCA口座に4重の資金保護があると書かれています。バークレイズ銀行での独立信託口座、FSCS補償(最大85,000ポンド)、FCA保証金(最低200万ポンド以上)、PI保険(最大35万ドル/人)。FSCSについてはこう明記されています。
EBC Financial Group (UK) LtdでFCA口座を開設した場合、FSCS補償プランに基づいて最大85,000ポンドを請求する権利があります。
出典:EBC Financial Group「FCA口座のご案内」(2026年1月版)/2026年9月7日確認
これは同社の説明であり、FCAまたはFSCSの一次資料で私が確認したものではありません。私は英国の制度を独自に検証していません。
ひとつ、資料が触れていない点があります。英国法人の公式サイトには、こう書かれています。
Professional clients can lose more than they deposit.
出典:EBC Financial Group (UK) Ltd 公式サイト フッター/2026年9月7日確認
プロ顧客は、入金額を超える損失を被る可能性があるという記載です。案内資料は保護を4つ並べていますが、この点には触れていません。矛盾とまでは言えませんが、判断材料としては欠けています。
英国法人の口座に必要な3条件:プロ顧客・海外の銀行口座・レバレッジ100倍
条件を満たしたとしても、入金は国際電信送金のみで、受取先は英国バークレイズ銀行です。つまり海外の銀行口座が実質的に必要になります。日本に住んだまま海外口座を持っている人は多くありません。
そしてレバレッジの上限は100倍、金は50倍。海外FXを選ぶ動機がレバレッジであるなら、この口座はその動機と逆を向いています。
FCAの看板は本物です。登録番号927552は実在し、FSCSも実在する制度です。ただし日本の利用者がその看板の下に入るには、3つを同時に受け入れる必要があります。プロ顧客の要件、海外の銀行口座、そして100倍という上限です。日本語のトップページは「ケイマンCIMA・オーストラリアASIC・南アフリカFSCAの規制を受けています」と掲げます。ところが実際に多くの日本の利用者が契約するのは、そのどれでもないセントビンセントの法人です。私が食い違いとして記録しているのは、この距離です。
口座タイプの選び方:分かれ目はスプレッドを取るか手数料を取るか
口座タイプ別の条件
2種類。分かれ目は、スプレッドを取るか手数料を取るかです
STD
PRO
出典:公式サイト 口座タイプ一覧/調査基準日 2026-09-11
| 口座 | 最低スプレッド | 手数料 | 最大レバレッジ | ロスカット | 最大ロット |
|---|---|---|---|---|---|
| STD | 1.1 pips | 0 USD/lot | 500:1 | 30% | 40 |
| PRO | 0.0 pips | 6 USD/lot | 500:1 | 30% | 40 |
出典:EBC Financial Group 公式サイト(日本語)「取引口座」/2026年9月7日確認。同社の公表値で、私が実測したものではありません。手数料が片道か往復かの明記は見当たりません。
両口座とも、指値注文の距離制限5pips、最小注文0.01ロット、両建て取引とEAの使用は可と表に明示されています。
レバレッジ500倍と、ロスカット30%
最大レバレッジは両口座とも500:1、ロスカット比率は30%と公表されています。他社には20%が多く、数字としては高めです。
ただしこの数字だけで「飛びにくい」「飛びやすい」は決められません。実際にどこで強制決済されるかは、証拠金の計算方法、対象銘柄のレバレッジ、執行のタイミングで変わります。ここでは公表値を記録するところまでにします。
ボーナスと、禁止される行為
注文執行方針の第6条に、ボーナスに関する禁止行為が定義されています。「10ポイント未満の利益で体系的にポジションを決済」する行為が、該当行為として挙げられています。第6.2項では、ボーナスの没収、顧客資金の保留、ペナルティの賦課が可能とされています。
スキャルピングやアービトラージそのものを禁止する条項は見当たりません。数値を伴う定義があるという点で、足切り基準の4つ目(禁止される取引手法が具体的に定義されている)は満たしていると判定しました。
EBCの法的文書で知っておくべき4点
利用規約に書かれている、知っておくべき3点
公式サイトの説明ページには書かれていない内容です。条項番号を添えています
| 条項 | 内容 | なぜ重要か |
|---|---|---|
| リスク開示書 第5.4条・第5.6条 | 顧客資金は信託として保有され銀行口座から常に分別されると書く一方、他の顧客の資金と混合される可能性を示し、第三者機関が破綻した場合は補償されないと明記 | 「分別」と「守られる」は別の話。破綻時に戻る保証はない |
| 注文執行方針 第3.4項・第3.5項 | 送信エラー・遅延・技術的障害等がある場合に注文の執行を拒否する権利を持つ。執行価格に達したあとの修正・取消はできない | 条項自体は他社にもある型。急変時にどう扱われるかを先に知っておく |
| 入出金の条件 | 未決済ポジションを持ったまま出金する場合、出金額を引いたあとの証拠金維持率が200%を超えている必要がある。200%以下だと処理されない | ポジションを持ったまま部分出金する運用は、先に確認しておく必要がある |
出典:利用規約(顧客契約書に相当する文書は掲載なし。掲載されているのはウェブサイト利用規約 v2.0・リスク開示書 v2.0・注文執行方針 v2.0・個人情報保護方針の4本(法的文書ページ))/調査基準日 2026-09-11
1|顧客資金は「信託として保有」、ただし補償はない
リスク開示書の第5.4条には、顧客資金は信託として保有され、同社の銀行口座から常に分別されると書かれています。同時に、他の顧客の資金と混合して保有される可能性も示されています。そして第5.6条では、第三者機関が破綻した場合に補償されないことが明記されています。
顧客資金の書きぶりが文書間でずれる論点は、Tradeview、iFOREX、MYFX Markets でも記録しています。「信託」「分別」「保全」の3語は、規約のなかでは別々のことを指します。
一方、入出金ページにはこう書かれています。
資金の安全性は完全に保証(中略)CASSに従い、EBCグループ(英国)は顧客資金を信託書簡を通じてカストディ口座に保管し、安全性を確保しています。
出典:EBC Financial Group 公式サイト(日本語)「入出金」/2026年9月7日確認
CASSは英国FCAの顧客資産規則で、この文はEBC自身が「EBCグループ(英国)」と主語を書いています。英国法人に適用されるCASSやFSCSを、そのまま標準口座に適用できるとは確認できませんでした。SVG法人の文書にその記載はありません。
ここも断定は避けます。標準口座の資金が保護されていない、という話ではありません。リスク開示書 第5.4条は信託としての保有と分別を書いています。書けるのは、英国法人向けの制度をSVG法人の口座に読み替える根拠を、私は見つけられなかったということだけです。この見出しが「資金の安全性は完全に保証」であることは、あわせて書いておきます。
2|執行を拒否できる条項がある
注文執行方針の第3.4項では、送信エラー、遅延、技術的障害等がある場合に、同社が注文の執行を拒否する権利を持つとされています。第3.5項では、入力価格が執行価格に達したあとの注文の修正・取消はできないとされています。これ自体は他社にもある条項です。
3|スキャルピングの禁止条項はない。制限はボーナス側にある
法的文書3本(ウェブサイト利用規約9ページ、リスク開示書13ページ、注文執行方針6ページ)を全文検索しました。scalping、arbitrage、expert advisor、hedging はいずれも0件です。ヘルプセンターの日本語記事184本にも、スキャルピングを禁じる記載はありませんでした。
ウェブサイト利用規約 第2.2条にも「禁止行為」の列挙はありますが、中身はウェブサイトの使い方についてで、取引手法の話ではありません。
取引手法を具体的に定義しているのは、注文執行方針 第6条「ボーナスハンティングの禁止」だけです。第6.3項が、次の2つをボーナスハンティングとみなすと定めています。
- 10ポイント未満の利益で体系的にポジションを閉じ、かつ未消化のボーナスを保有している場合
- 体系的に反対ポジションを建て、かつ未消化のボーナスを保有している場合
ここを読み違えないでください。どちらの条件にも「未消化のボーナスを保有している」が付いています。スキャルピングそのものの禁止ではなく、ボーナスを持っている状態での特定の取引行為の禁止です。ボーナスを受け取っていなければ、この条項の対象にはなりません。
措置は第6.2項で、資金の留保、ボーナスの留保・取消、入金額の5%のペナルティ。あわせて「本方針に記載されていない他のアルゴリズムや方法を用いて判定する権利を留保する」とも書かれています。
EAを運用する側からすると、10ポイント未満の利益確定を繰り返す設定は珍しくありません。ボーナスを受け取るかどうかで、同じEAの扱いが変わり得る。そこは先に決めておくところだと思いました。
なお、口座の取引条件を定める顧客契約そのものは公開されていません。公開されている3本は、ウェブサイトの利用規約と、リスク開示と、執行方針です。
4|出金には証拠金維持率200%超が必要
未決済ポジションを保有した状態で出金を申請する場合、出金額を差し引いたあとの証拠金維持率が200%を超えている必要があります。200%以下になる場合、出金申請は処理されません。ポジションを持ったまま部分出金する運用を考えている人は、先に確認しておく必要があります。第三者名義の入出金も受け付けていません。
EBCの出金は何日かかるか:申請は17時が分かれ目、着金は1〜7営業日
出金は何日で戻ってくるか
| 公開ページの表記 | 平日17時(日本時間)までの申請は最短で当日中に処理、17時以降は翌営業日に処理。着金は確認完了後 約1〜7営業日以内(ヘルプセンター)。 |
|---|---|
| 入出金ポリシー等の文書 | 平日17:00(日本時間)までの出金申請は最短で当日中に処理、17:00以降は翌営業日に処理。確認完了後、約1〜7営業日以内に着金(ヘルプセンター「出金を行う際の注意点は?」)。方法別の着金目安は国内銀行送金1〜7営業日、カード3〜5営業日、Peska約1営業日以内。最低出金額は国内銀行送金700USD/カード100USD/Peska・暗号資産50USD/国際電信送金1000USD。入出金手数料は無料 |
| 私の実測 | 私自身の実測はまだありません。公開されている数字と規約の記載だけを載せています。 |
上の「私の実測」の行に数字が入っているときは、私が実際に出金した結果です。1人ぶんの経験であり、金額・経路・時間帯・混雑状況によって変わります。ブローカーが保証する日数ではありません。
ここは前回の判定を取り消しました。以前この記事は「出金日数の開示がない」と書いていました。2026年9月11日に調べ直したところ、開示されています。
見落としの原因ははっきりしています。私は www.ebc.com のサイトマップだけを見て「FAQの専用ページはない」と結論づけていました。実際のヘルプセンターは support.ebchelp.com という別ドメインにあり、日本語記事が184本あります。入出金だけで36本です。
そこにはこう書かれています。
平日17:00(日本時間)までの出金申請:最短で当日中に処理/平日17:00以降の出金申請:翌営業日に処理。出金申請後、口座内の該当資金は一時的に凍結され、確認完了後 約1〜7営業日以内 にご指定の口座・アカウントへ反映されます。
出典:EBC ヘルプセンター「出金を行う際の注意点は?」/2026年9月8日更新・2026年9月11日確認
申請の処理時刻と、着金までの目安が分けて書いてあります。この2つを混ぜているブローカーは多いので、分けてあるのは読みやすいほうです。方法別の目安も、それぞれの手順記事に出ています。
| 出金方法 | 着金までの目安 | 最低出金額 |
|---|---|---|
| 国内銀行送金 | 1〜7営業日 | 700 USD |
| クレジット/デビットカード | 3〜5営業日 | 100 USD |
| 電子ウォレット(Peska) | 約1営業日以内 | 50 USD |
| 暗号資産(USDT/USDC) | 記載なし(各機関による) | 50 USD |
| 国際電信送金 | 記載なし | 1,000 USD |
出典:EBC ヘルプセンター 各出金手順記事(国内銀行振込は2026年8月19日更新、カードとPeskaは2026年5月〜6月更新)/2026年9月11日確認
足切り基準の3つ目「出金の所要日数を具体的に開示している」は、満たしていると判定し直しました。入出金手数料も無料と明記されています。
ただし注意点が2つあります。国内銀行送金の最低出金額は700ドル。執筆時点で調べた20社のなかでは高いほうで、少額を小刻みに引き出す使い方には向きません。
もう1つはポジションを持ったまま出金する場合、出金額を引いたあとも証拠金維持率が200%を超えている必要があることです。200%以下になる申請は処理されません。EAを運用しながら一部を引き出す前提なら、ここは先に読んでおくところです。
口座開設の手順
口座開設の手順と所要時間
| 所要時間 | 取引口座ページに「わずか2分で口座開設が完了」とありますが、これは入力の所要時間を指した表現です。本人確認の審査に何営業日かかるかの記載は見当たりません。 |
|---|---|
| 必要書類 | 必要書類を一覧にしたページは公開されていません。個人情報保護方針 3.1.2(PERSONAL DATA COLLECTED)に、収集する個人データの例として「identity verification documents, e.g. ID, passport, utility bills」と挙げられているだけで、日本居住者が具体的に何を出せばよいかの案内は見当たりません。 |
- 基本情報を入力する
- 本人確認書類を提出する
- 入金して取引を始める
口座管理は client.ebccrm.com。未決済ポジションを保有した状態で出金する場合、出金額を差し引いたあとの証拠金維持率が200%を超えている必要がある。
EBC Financial Group(イービーシー)の採点と足切り判定は、20社すべてに同じ基準を当てて出したものです。下のリンクは広告です。経由して口座が開設されると私に報酬が入ります。報酬の有無で点数や合否が動くことはありません。お金の流れはサイトについてに書いています。
手順は3段階です。基本情報の入力 → 本人確認書類の提出 → 入金・取引。口座管理はclient.ebccrm.comで行います。入出金は国内銀行送金、国際電信送金、USDT・USDC、電子ウォレット、VISA/Mastercardに対応しています。
日本語サポートの実務
口座表に「24時間日本語サポート」「お客様専属コンサルタント」と記載があります。日本語サイトの文章も、翻訳の崩れがほとんど見られません。日本市場向けの整備は進んでいます。
EBC の日本からのアクセス規模:参考値です
規模判定のルールは「訪問数10倍以上の差で断定、3〜10倍で『おそらく』、3倍未満は判定しない」です。今回は有効な計測値が得られなかったため、規模については判定しません。
独自評価 69点の内訳
独自評価
各項目を満点に対する割合で描いています。外側ほど満点に近い形です。
| 評価項目 | 配点 | 採点 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 信頼性・運営情報 | 20 | 12 | 契約先法人・登記番号・登記住所・準拠法が法的文書に条項番号つきで明記され、SVGFSA認可もフッターに記載。FCA登録番号927552は当局の登録簿でも照合できた。一方、SVG法人だけライセンス番号の記載がなく、口座の取引条件を定める顧客契約は非公開。自社の法人リストがフッター(6社)とトップページ構造化データ(豪州法人を含む)で揃っていない。 |
| 取引環境 | 20 | 15 | MT4/MT5対応、ロスカット30%、最小0.01・最大40ロット、指値距離制限5pipsまで開示。EA・両建ての可否も口座表に明示。執筆時点で調査していた9社のなかでは開示は詳しいほう。 |
| 取引コスト | 15 | 10 | STD 1.1pips/PRO 0.0pips+6USD/lot は標準的。ただし公表値であり私の実測ではなく、手数料が片道か往復かの明記もない。ゴールドのスプレッドは記載が見当たらない。 |
| 入出金環境 | 15 | 10 | 手数料無料、決済手段が豊富、入金は最短1分と明記。出金も17時を境にした処理時刻と、方法別の着金目安(国内銀行送金1〜7営業日、カード3〜5営業日、Peska約1営業日以内)をヘルプセンターで開示。一方で国内銀行送金の最低出金額が700ドルと高く、未決済ポジション保有時は証拠金維持率200%超という条件がある。 |
| 日本語サポート | 10 | 8 | 24時間日本語サポートと専属コンサルタントを明示。日本語サイトの翻訳品質も高い。ただしサポートの実測は行っていない。 |
| EA・自動売買環境 | 10 | 9 | EAの使用と両建て取引を口座表で明示的に可としている。MT4/MT5の両方に対応し、PAMMとコピートレードも提供。禁止行為は注文執行方針 第6条で数値を伴って定義されている。 |
| ネット上の評判 | 10 | 5 | 日本語のレビュー記事は多いが、確認したかぎりほとんどが口座開設リンクを伴うアフィリエイト媒体で独立した検証にあたらない。まとまった出金トラブルの報告も見つからず、判断材料が偏っている。 |
| 合計 | 100 | 69 / 100 | |
全ブローカーに同一の配点・同一の観点を適用しています。基準は調査方針をご覧ください。
公開ページと一次資料の食い違い
| 論点 | 公開ページの表記 | 一次資料の記載 |
|---|---|---|
| 規制の主体 | 日本語トップページの構造化データと各ページが FCA・CIMA・ASIC・FSCA を EBC ブランドの規制として掲げ、セキュリティページは英国FCA認可とFSCS(最大85,000ポンド)を説明 | 日本語の法的文書3本(ウェブサイト利用規約・リスク開示書・注文執行方針)の主体はいずれも EBC Financial Group (SVG) LLC。準拠法・裁判管轄はセントビンセント・グレナディーン(利用規約 第9.1条)。FCA認可法人はプロ投資家・適格投資家のみを対象とし、標準口座とは別に申請が必要(2026-09-11再確認) |
| 顧客資金の保全 | 入出金ページの見出しは「資金の安全性は完全に保証」。本文は「CASSに従い、EBCグループ(英国)は顧客資金を信託書簡を通じてカストディ口座に保管」 | CASSは英国FCAの顧客資産規則であり、適用対象は英国法人。標準口座の契約先であるSVG法人の文書にCASS・FSCSの適用に関する記載はない。リスク開示書 第5.6条は第三者機関の破綻時に補償されないことを明記(2026-09-11再確認) |
| 自社の法人リストが2種類ある | 日本語トップページの構造化データに「Australian ASIC Regulation」として EBC Financial Group (Australia) Pty Ltd(ASIC 500991)が記載されている | 全ページ共通フッターの「共同ブランド」法人リストは6社(SVG・コモロ・UK・ケイマン・南アフリカ・モーリシャス)で、豪州法人は含まれていない。どちらが現行かは公開情報からは判断できない(2026-09-11確認) |
| SVG法人だけライセンス番号がない | フッターは他の5法人にライセンス番号を添えている(FCA 927552/CIMA 2038223/FSCA FSP 2020-665886-07/AOFA L 15637-EFGC/FSC GB24203273) | SVG法人に添えられているのは会社登録番号 353 LLC 2020 のみで、SVGFSAのライセンス番号は記載がない(2026-09-11確認) |
65点から69点に上げました。理由は2つとも、私の前回の調べ方が足りなかったことによります。
入出金環境を7点から10点へ。出金の処理時刻と着金目安が方法別に公開されていました。前回は別ドメインのヘルプセンターを見ていませんでした。満点にしないのは、国内銀行送金の最低出金額が700ドルと高く、ポジション保有中は証拠金維持率200%超という条件が付くからです。
信頼性・運営情報を11点から12点へ。SVG法人のSVGFSA認可がフッターに明記されているのを確認しました。1点にとどめたのは、他の5法人にはライセンス番号が添えてあるのにSVG法人だけ会社登録番号であること、顧客契約が公開されていないこと、そして自社の法人リストが2種類あることが残るためです。
取引条件の開示(指値距離制限、最大ロット、ロスカット比率、EA・両建ての可否)が詳しい点は、前回から変わらず加点しています。減点の中心は1つだけです。規制と顧客資金保護の説明が、契約先の法人と対応していないこと。
評判をどう評価したか
評判を5点とした根拠
- 日本語の情報:「EBC Financial Group 評判」「出金拒否」等でレビュー記事は多数見つかるが、確認したかぎりそのほとんどが口座開設リンクを伴うアフィリエイト媒体(2026年9月7日時点)。独立した検証記事も、まとまった出金トラブルの報告も確認できなかった
- 同社の注意喚起:2023年9月19日の「釈明声明」で、独自モバイルアプリを提供していないこと、SNS上に公式コミュニティを開設したことがないこと、取引戦略を提供する機関・個人を認可していないことを明示し、同社を装う者への注意を呼びかけている。ブランド名を騙る第三者が実在する前提で情報を読む必要がある
判断:称賛が多いことも苦情がないことも、この状態では評価の根拠にできない。10点満点で5点
日本語のレビュー記事は数多くありますが、確認したかぎりそのほとんどが口座開設リンクを伴うアフィリエイト媒体で、独立した検証にはあたりません。一方で、まとまった出金トラブルの報告も見つかりませんでした。
参考として、同社は2023年9月19日に「釈明声明」を出しています。明示されているのは3点です。MetaQuotes社の公式アプリ以外に独自アプリを提供していないこと。SNS上に公式コミュニティを開設したことがないこと。認可ブローカーは取引ガイダンスを提供せず、取引戦略を提供する機関や個人を認可してもいないこと。そのうえで、同社を装う者への注意を呼びかけています。ブランド名を騙る第三者が実在するという前提で読む必要があります。
FCAの看板と、日本の利用者の契約先のあいだにあるもの
取引条件の開示は細かく、日本語対応も整っています。EAと両建ての可否を口座表に明示しているブローカーは多くありません。規制についても、ケイマンと南アフリカの参照番号を掲載し、登録状況の確認先までリンクしています。調べようとすれば調べられる形にはなっています。
問題は、その規制の説明が、日本の利用者の契約先に対応していないことです。契約先が規約に明記されていたのはXMTrading、AXIORY、Axi、TitanFX、そしてEBCです。EBCはその条件は満たしています。問題は、明記されている契約先と、宣伝されている規制が、別の法人だという点にあります。
なお金融庁の無登録業者一覧に、EBC関連の法人は掲載されていません(2026年8月27日更新分の全1,150件を照合)。ただし20社のうち18社は掲載されており、掲載がないことは安全の根拠になりません。詳しくは撤退・警告業者の一覧をご覧ください。
税金の扱い
税金の扱い(海外FX共通)
国内のFX業者と海外のFX業者では、利益にかかる税金の計算方法が違います。ここはブローカーごとの差ではなく、海外FX全体に共通する話です。
| 区分 | 雑所得(総合課税)。国内業者は申告分離課税です |
|---|---|
| 税率 | 給与など他の所得と合算した金額に対する累進課税。国内業者の一律20.315%とは異なります |
| 損失の繰越 | できません。国内業者は最長3年繰り越せます |
| 他社との損益通算 | 海外FX同士は通算できますが、国内業者の損益とは通算できません |
| 確定申告 | 給与所得者は年間の利益が20万円を超えると申告が必要です |
具体的な税額や申告の可否は所得状況によって変わります。判断に迷う場合は税務署または税理士にご確認ください。
EBCのよくある疑問
EBCはFCAの規制を受けていますか
英国法人 EBC Financial Group (UK) Ltd はFCAの認可を受けています。登録番号927552はFCAの登録簿でも照合でき、「EBC Financial Group (UK) Ltd/London EC3V 4AB」で1件ヒットします。ただしこれは日本語サイトの標準口座の契約法人とは別の法人です。標準口座の相手方は EBC Financial Group (SVG) LLC です。
FSCSの85,000ポンドは標準口座にも適用されますか
確認できませんでした。FSCSは英国の補償制度で、対象は英国法人でFCA口座を開いた場合です。入出金ページの「CASSに従い顧客資金を信託書簡を通じてカストディ口座に保管」という説明も、EBC自身が主語を「EBCグループ(英国)」と書いています。SVG法人の文書にCASS・FSCSの適用に関する記載はありません。保護がないという意味ではなく、英国法人向けの制度を標準口座に読み替える根拠が公開情報にない、ということです。
日本の利用者はどの法人と契約しますか
実際に選択する法人と口座を確認する必要があります。日本語サイトの法的文書は、ウェブサイト利用規約・リスク開示書・注文執行方針のいずれも主体が EBC Financial Group (SVG) LLC(会社登録番号353 LLC 2020、セントビンセント・グレナディーン)で、準拠法と裁判管轄も同国です。別途、英国法人のFCA口座を申請する道もありますが、対象はプロ投資家・適格投資家に限られます。
EBCでEAは使えますか
標準口座では使えます。公式の口座表にSTD・PROとも「EAの使用」「両建て取引」が可と明示されています。ただし注文執行方針 第6条は、未消化のボーナスを保有した状態で10ポイント未満の利益で体系的にポジションを閉じる行為などをボーナスハンティングとして禁じ、入金額の5%のペナルティを定めています。EAそのものの禁止ではありませんが、ボーナスを受け取るかどうかで扱いが変わり得ます。
EBCの出金には何日かかりますか
申請の処理と着金は分けて公開されています。平日17:00(日本時間)までの申請は最短で当日中に処理、17:00以降は翌営業日に処理。着金は確認完了後に約1〜7営業日以内で、方法別では国内銀行送金1〜7営業日、カード3〜5営業日、Peska約1営業日以内です。いずれも同社の公表値で、私が実測したものではありません。最低出金額は国内銀行送金で700USDです。
調査結果
法人ごとの当局とライセンス番号までは確認できました。日本の利用者の契約先にそれが及ぶかどうかは、資料から確定できませんでした。
推測で埋めた箇所はありません。
このページの判定は、絶対的な評価ではありません。上の調査基準日の時点で公開されていた一次資料(ブローカー自身が公開している利用規約・顧客契約・入出金ポリシー・ボーナス規約などの原文と、当局の公表資料)をもとにした、私の記録です。公開情報は変わります。規約は3か月に一度読み直し、変更に気づいた時点で記事を直して更新履歴に残します。
EBC Financial Groupは、複数の法人と規制を持つグローバルブランドです。FCA・CIMA・FSCA・SVGFSA・AOFA・FSCの認可そのものは、公式サイトに法人ごとに書かれています。FCAの登録番号927552は当局の登録簿でも照合できました。規制を詐称しているブローカーではありません。
取引条件の開示も詳しく、日本語対応も整っています。EAと両建てを口座表で明示的に認めている点は、自動売買を使う人にとって実務的な利点です。出金も、処理時刻と着金目安が方法別に公開されていました。69点の大半は、この開示の丁寧さから来ています。
ただし、それらの認可を、標準口座の利用者にそのまま当てはめて考えることはできません。日本語サイトから開く標準口座の相手方は EBC Financial Group (SVG) LLC で、準拠法も裁判管轄もセントビンセント・グレナディーンです。FSCSの85,000ポンドも、CASSに基づく信託保管も、主語は英国法人です。
これは私の解釈ではありません。EBC自身が、フッターにこう書いています。「お客様の実際の権利および義務は、お客様が選択された事業体および管轄区域の規制に基づいて決定されます」。
不合格は、このブローカーが危険だという判定ではありません。見たのは公開ページと一次資料の記載が揃っているかどうかだけで、被害の有無は調べていません。いま口座を持っている人に閉じろと言うつもりもありません。
読んでほしいのは1点だけです。ブランドに付いている認可の数を数えても、自分の口座に何が及ぶかは決まりません。実際に選ぶ法人と、その法人に適用される規制・顧客保護制度を見てください。
基本情報
| 英文ブランド名 | EBC Financial Group |
|---|---|
| 検索用タイトル(title タグ) | EBC Financial Groupの出金・スプレッド・評判|規約で独自調査 |
| 公式サイトURL(日本語) | https://www.ebc.com/jp/ |
| 設立年 | 契約先法人の登記番号は 353 LLC 2020(2020年登記とみられる) |
| 日本居住者の契約先法人名 | EBC Financial Group (SVG) LLC |
| 契約先法人の登記番号 | 353 LLC 2020(セントビンセント・グレナディーン) |
| 契約先の監督当局 | 契約先法人 EBC Financial Group (SVG) LLC は、公式サイトのフッターに「セントビンセント・グレナディーン金融庁(SVGFSA)の認可を受けています」と記載。ただし添えられているのは会社登録番号 353 LLC 2020 のみで、他の5法人と違いライセンス番号の記載がない。法的文書3本にも監督当局の記載はない |
| 契約先を監督する当局の水準 | 登記のみ |
| 契約先のライセンス番号 | 日本の利用者が契約するセントビンセント法人(EBC Financial Group (SVG) LLC)にライセンス番号の記載はありません(登記のみ)。トップページが掲げるFCA・CIMA・ASIC・FSCAの番号は別法人のもので、契約先の番号ではありません |
| 契約先の登記住所 | Euro House, Richmond Hill Road, Kingstown, VC0100, St. Vincent and the Grenadines(ウェブサイト利用規約・リスク開示書・注文執行方針に記載) |
| EU向け法人名(あれば) | EBC Financial Group (UK) Limited(英国FCA登録番号 927552)。プロ顧客および適格顧客のみを対象とし、リテール顧客は対象外と同社が明記。日本居住者も条件を満たせば申請可能。 |
| 日本居住者が投資家補償基金の対象か | 対象外 |
| 契約先カードの注意書き(読み違えやすい点) | 日本居住者の契約先はセントビンセント・グレナディーン諸島の法人です。公開ページが掲げる*英国FCA・キプロスCySEC・ケイマンCIMA などのライセンスは、いずれも同名グループの別法人*に対するものです。日本語サポートがあることと、それらの当局に守られることは別の話です。 |
日本市場
| 金融庁 無登録業者一覧への掲載 | なし |
|---|---|
| 日本語サポートの対応時間 | 24時間(口座タイプ表に「24時間日本語サポート」と記載) |
| 日本人スタッフ | 不明 |
| 規模についての判定 | 日本からの訪問数について有効な値が得られなかったため、規模の判定は行わない。 |
取引環境
| 口座タイプ | STD口座/PRO口座 の2種類 |
|---|---|
| 口座カードの副題 | 2種類。分かれ目は、スプレッドを取るか手数料を取るかです |
| 口座タイプ別の条件(カード) | 口座名 | 最低スプレッド | 取引手数料 | 最大レバレッジ | ロスカット | 最大ロット STD | 1.1 pips | +0 USD/lot | 500:1 | 30% | 40 PRO | +0.0 pips | !6 USD/lot | 500:1 | 30% | 40 |
| 口座カードの注意書き(選び方の分かれ目) | 両口座とも、指値注文の距離制限5pips、最小注文0.01ロット、*両建て取引とEAの使用は可*と表に明示されています。この開示の細かさは、執筆時点で調べた会社のなかでは上位です。一方で*手数料が片道か往復かの明記は見当たりません*。ロスカット30%は他社(20%が多い)より早く執行される設定で、その分、口座は飛びにくい代わりに耐えられる含み損は小さくなります。公表値であって、私が実測したものではありません。 |
| 最大レバレッジ | 500:1(両口座) |
| ロスカット水準 | ロスカット比率30% |
| マージンコール水準 | 記載が見当たらない |
| 最小取引単位 | 0.01ロット |
| 1取引あたりの最大数量 | 40ロット |
| 取扱銘柄数 | 「200種類以上の人気銘柄」。FXは「37種類の通貨ペア」(取引商品ページ) |
| プラットフォーム | MetaTrader 4/MetaTrader 5 |
| 口座通貨 | 記載が見当たりません(取引口座ページ・入出金ページを確認) |
| 約定方式 | 注文執行方針 第3.4項により、送信エラー・遅延・技術的障害等がある場合は執行を拒否する権利がある。第3.5項により、入力価格が執行価格に達したあとの注文の修正・取消は不可。 |
コスト
| EURUSD 平均スプレッド | STD 最低1.1pips/PRO 最低0.0pips(公表値) |
|---|---|
| XAUUSD 平均スプレッド | 記載が見当たらない |
| 取引手数料 | STD 0 USD/lot/PRO 6 USD/lot(片道か往復かの明記は見当たらない) |
| スワップフリー | 記載が見当たらない |
| GOLD 1ロットのコントラクトサイズ(契約サイズ) | 記載が見当たりません。コモディティCFDのページに契約サイズの表も表記もありません。 |
EA・自動売買
| EAの使用(公式FAQ) | 可 |
|---|---|
| スキャルピング(公式FAQ) | 記載なし |
| スキャルピング(規約側) | 禁止の記載なし |
| 両建て | 可(口座タイプ表に「両建て取引」と明示) |
| 禁止取引手法が具体的に定義されているか | されている |
| 禁止取引手法の内容(条項番号つき) | 注文執行方針 第6条にボーナスに関する禁止行為の定義がある。「10ポイント未満の利益で体系的にポジションを決済」する行為が該当行為として挙げられ、第6.2項でボーナスの没収・顧客資金の保留・ペナルティの賦課が可能とされている。スキャルピングやアービトラージ自体を禁止する条項は見当たらない。口座タイプ表ではEAの使用と両建て取引が可と明示されている。 |
| 知っておくべき3点(カード) | リスク開示書 第5.4条・第5.6条 | 顧客資金は*信託として保有*され銀行口座から常に分別されると書く一方、*他の顧客の資金と混合*される可能性を示し、*第三者機関が破綻した場合は補償されない*と明記 | 「分別」と「守られる」は別の話。破綻時に戻る保証はない 注文執行方針 第3.4項・第3.5項 | 送信エラー・遅延・技術的障害等がある場合に*注文の執行を拒否する権利*を持つ。執行価格に達したあとの修正・取消はできない | 条項自体は他社にもある型。急変時にどう扱われるかを先に知っておく 入出金の条件 | 未決済ポジションを持ったまま出金する場合、*出金額を引いたあとの証拠金維持率が200%を超えている必要*がある。200%以下だと処理されない | ポジションを持ったまま部分出金する運用は、先に確認しておく必要がある |
| 3点カードの注意書き(実務上どう受け止めるか) | ボーナスの禁止行為は注文執行方針 第6条にあり、*「10ポイント未満の利益で体系的にポジションを決済」*が該当行為として挙げられています。第6.2項では*ボーナスの没収・顧客資金の保留・ペナルティ*が可能とされています。数値を伴う定義がある点で、足切り基準の4つ目は満たしていると判定しました。 |
| VPS | 記載が見当たりません(取引口座・入出金・テクノロジーの各ページを確認) |
入出金
| 入金方法 | 国内銀行送金、国際電信送金、USDT・USDC、電子ウォレット(Peska等)、VISA/Mastercard。入金は最短1分で反映と記載。手数料は無料。 |
|---|---|
| 出金方法 | 指定の銀行口座へ送金。処理できない場合は取引口座へ返金。第三者名義の入出金は受け付けていない。 |
| 出金手数料 | 入出金とも手数料無料と明記(金融機関側の手数料は顧客負担) |
| 出金所要日数(公開ページの表記) | 平日17時(日本時間)までの申請は最短で当日中に処理、17時以降は翌営業日に処理。着金は確認完了後 約1〜7営業日以内(ヘルプセンター)。 |
| 出金所要日数(入出金ポリシー等の文書) | 平日17:00(日本時間)までの出金申請は最短で当日中に処理、17:00以降は翌営業日に処理。確認完了後、約1〜7営業日以内に着金(ヘルプセンター「出金を行う際の注意点は?」)。方法別の着金目安は国内銀行送金1〜7営業日、カード3〜5営業日、Peska約1営業日以内。最低出金額は国内銀行送金700USD/カード100USD/Peska・暗号資産50USD/国際電信送金1000USD。入出金手数料は無料 |
| カード出金の上限 | 記載が見当たりません(入出金ページ。カード入金は可能だが、カードへの出金ルールの記載なし) |
| 第三者名義の扱い | 第三者からの支払い・第三者への出金には原則対応しない。第三者による資金提供が疑われる場合、資金を全額返却し本人確認が済むまで口座を凍結する権利があると記載。 |
| 出金所要日数(私の実測) | 私自身の実測はまだありません。公開されている数字と規約の記載だけを載せています。 |
口座開設
| 本人確認に必要な書類 | 必要書類を一覧にしたページは公開されていません。個人情報保護方針 3.1.2(PERSONAL DATA COLLECTED)に、収集する個人データの例として「identity verification documents, e.g. ID, passport, utility bills」と挙げられているだけで、日本居住者が具体的に何を出せばよいかの案内は見当たりません。 |
|---|---|
| 口座開設の所要時間 | 取引口座ページに「わずか2分で口座開設が完了」とありますが、これは入力の所要時間を指した表現です。本人確認の審査に何営業日かかるかの記載は見当たりません。 |
| 口座開設時の注意点 | 口座管理は client.ebccrm.com。未決済ポジションを保有した状態で出金する場合、出金額を差し引いたあとの証拠金維持率が200%を超えている必要がある。 |
規約
| 確認した規約の版数・改訂日 | 顧客契約書に相当する文書は掲載なし。掲載されているのはウェブサイト利用規約 v2.0・リスク開示書 v2.0・注文執行方針 v2.0・個人情報保護方針の4本(法的文書ページ) |
|---|---|
| 規約のURL | https://www.ebc.com/jp/LegalDocumen/ |
| 休眠口座手数料 | 記載が見当たりません(法的文書4本を確認。顧客契約書が無いため、休眠手数料を定めた条項自体が存在しない) |
| 休眠手数料が事前に開示されているか | 規約に記載なし |
| 規約改訂に顧客の事前同意が必要か | 未確認 |
| 利益取消・取引無効化の条項 | 注文執行方針 第6.2項により、ボーナス関連の禁止行為に該当した場合、ボーナスの没収・顧客資金の保留・ペナルティの賦課が可能とされている。 |
| ボーナス規約の要点 | 注文執行方針 第6条にボーナスハンティングの定義と措置が記載されている。独立したボーナス規約は公開されていない。 |
調査・開示
| 調査基準日 | 2026-09-11 |
|---|
規制を受ける法人と契約先法人が別、という形のブローカーは他にもあります。20社の判定は比較ページ、基準の全文は調査方針にあります。
この記事は2026年9月11日に取り直した一次資料に基づいています。規約は3か月に一度読み直し、変更があれば記事を直して更新履歴に残します。利用規約と、ウェブサイト利用規約・リスク開示書・注文執行方針・個人情報保護方針のPDF4本は、毎日取得しています。
今回いちばん大きかったのは、規制を受けている法人と、自分が契約する法人は別々に確かめないといけないという点でした。グループの規制は、契約書の相手には自動では付いてきません。
出典
- EBC Financial Group「ウェブサイト利用規約」(法的文書ページのPDF)
- EBC Financial Group「リスク開示書」(法的文書ページのPDF)
- EBC Financial Group「注文執行方針」(法的文書ページのPDF)
- EBC Financial Group「個人情報保護方針」(法的文書ページのPDF。ファイル名に法人名を含む)
- EBC Financial Group 公式サイト(日本語)トップページ・セキュリティ・取引口座・入出金・全ページ共通フッター
- EBC Financial Group (UK) Ltd 公式サイト(英語)免責事項・フッター
- EBC Financial Group「FCA口座のご案内」2026年1月版(同社作成の案内資料)
- EBC Financial Group「釈明声明」(2023年9月19日付)
- 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について(HTML版)」2026年8月27日更新分(全1,150件を照合、EBC関連の掲載なし)
- EBC Financial Group 日本語サイトマップ(sitemap_page_jp.xml、全111URLを確認。口座開設手順・必要書類・FAQの専用ページは存在しない)
- EBC コモディティCFD取引(契約サイズの記載の有無を確認)
調査基準日:2026-09-11 / 取引条件・規約は予告なく変更される場合があります。最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。
外国為替証拠金取引は、為替相場の変動により損失が生じるおそれがあります。レバレッジをかけた取引では、預けた証拠金を超える損失が発生する可能性もあります。本記事は調査結果と事実の記録であり、特定のブローカーでの口座開設や取引を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
本記事に記載した内容は調査基準日時点で確認できたものです。取引条件や規約は予告なく変更される場合があるため、実際のご利用前に必ず公式サイトと利用規約の原文をご確認ください。




















