最終更新:2026年10月3日
ボーナスが口座に入っていると、証拠金維持率が上がります。だから少し長く持ちこたえられる。この理解が規約の上でも成り立つのかを、確かめました。
結果は分かれました。損失はボーナスと相殺しないと明記している社があり、ボーナスが消えることでロスカットされると自分で書いている社もありました。「クッション機能」という言葉は、どの社の法的文書にも出てきませんでした。
ここで読んだのは、各社のボーナス規約・プロモーション規約・キャンペーンページです。ボーナスの出金時の扱いとは別の軸で、損失を吸収するかどうかだけを抜き出しています。
結論:損失とボーナスの関係は、4つの書き方に分かれます
| 書かれ方 | 社数 | ブローカー |
|---|---|---|
| 損失はボーナスと相殺されない、と明記 | 1社 | Vantage |
| 含み損が残高を超えるとボーナスが0になり、それでロスカットされると書く | 1社 | IS6FX(EX口座) |
| ボーナスだけが残った状態では取引を閉じられる、と書く | 1社 | Exness |
| 新規ポジションの証拠金としてだけ使える、と書く | 2社 | iFOREX、XMTrading |
残りの25社は、ボーナスと損失の関係について記載が見当たりませんでした。2026年10月時点で読めた文書の範囲です。読めなかった社は最後にまとめています。
損失はボーナスと相殺されない、と書いている社
Vantageの入金ボーナス規約に、この一文があります。
損失は口座残高から差し引かれ、会社のシステムにより別途定められない限り、クレジットボーナスと相殺されることはありません。
証拠金維持率の計算にクレジットが入るかどうかと、損失がクレジットから引かれるかどうかは、別の話です。この社は後者を否定しています。読んでいていちばん手が止まったのはここでした。
同社はさらに、出金したときの控除率を式で書いています。確定利益以下の出金ならクレジットは引かれず、それを超えると「[当初入金額 −(口座有効証拠金 − クレジット残高 − 出金額)]÷ 当初入金額」という比率で控除されます。取引損失のあとに残った入金分から出すときは、「出金額 ÷(口座有効証拠金 − クレジット残高)」です。
式まで書いている社は、調べた30社でこの社だけでした。式があるということは、自分の口座の数字を入れれば結果が先に分かるという意味です。他の社は、割合や条件を文章で書いていました。
ボーナスが0になり、それでロスカットされると書いている社
IS6FXのウェルカムボーナスのページに、EX口座についての注記があります。
EX口座はポジションの含み損が残高以上に達するとボーナスは0にリセットされます。リセットによりロスカットされる場合があります。
ボーナスが支えになるのではなく、ボーナスが消えることが引き金になると書いています。これを自社のキャンペーンページに書いているのは、調べた範囲でこの社だけでした。
同じページは入金ボーナスの強みとして「証拠金維持率を高く保てる」とも書いています。同じページの中に、両方の記述が並んでいます。どちらも事実として読むなら、維持率は上がるが、含み損が残高を超えた時点でその支えは消える、ということになります。
EX口座のロスカット水準は「残高以上の含み損が発生した場合」と書かれていて、他の口座タイプの数字とは形が違いました。
ボーナスだけが残った状態では、取引を閉じられます
Exnessのボーナス規約(2024年9月30日版)の第7条と第8条です。出金可能な資金が口座になく、ボーナスだけが残っている場合について定めています。
7. The Company reserves the right to close the Client’s trades if there are no funds available for withdrawal in the Trading Account (i.e. only the Bonus is left in the Trading Account).
この条文は、残高がゼロに近づいたときの話をしています。第8条は同じ状況で、新規ポジションの開始を取り消す権利を留保しています。つまりボーナスは、残高がゼロになったあとの取引を続ける原資としては想定されていません。
このボーナス規約には「margin」という語が一度も出てきませんでした。証拠金としてどう扱うかを書かずに、ボーナスだけが残った場合の処理を書いている構成です。ボーナスがキャッシュボーナスとして付与された場合は、取引にも出金にも使えるとあります。
新規ポジションの証拠金としてだけ使える、と書いている社
iFOREXのトレーディングチケットは、用途が限定されています。「新規ポジション注文のための追加の証拠金としてのみ利用可能で、その対象は取引に限定されます」。
同社は数値例まで載せています。800ドルを出金して有効保有額が200ドルに減ると、トレーディングチケットは削除されます。残高200ドル・有効保有額200ドル・利用可能証拠金200ドル・トレーディングチケット0ドル、という表まで書いてあります。
XMTradingも、ボーナスは証拠金には使えるが出金はできず、出金すると出金額に応じて按分で取り消されると書いています。対象はStandardとMicroだけで、KIWAMI極とZeroは対象外です。
有効期限を日数で書いているのは1社
ボーナスがいつまで残るのか。日数を書いていたのは iFOREX の1社でした。「30日以上口座活動がない場合、すべてのトレーディングチケットは失効します」とあります。
Exness は第17条で、失効を避けるために使用期間に制限が課されることがあると書いていますが、日数は書いていません。付与額自体も「当社の単独の裁量で決定される」とあります。
他の社は、期限の定めが見当たりませんでした。期限がないことは、いつまでも残るという意味にはなりません。取り消しの条件は出金のほうに書かれていることが多いので、出金時の扱いと合わせて読む必要があります。
確認できていない社と、その理由
否定形で書く前に、何が読めていないかを残します。次の社は、ボーナスと損失の関係について文書を特定できていません。
- FXGT・HFM・Tickmill・IC Markets・FXCC|プロモーションのページはありますが、条項単位の規約まで到達できていません
- EBC Financial Group・WeTrade|独立したボーナス規約が公開されていません
- AXIORY・ThreeTrader・Tradeview・TitanFX・NordFX・FXDD・DecodeFX・HYCM・Axi|ボーナス提供の記載自体が見当たりません(Axi は入金ボーナス・ポイント制度ともに提供なし)
- BigBoss・Traders Trust・XS.com・TradeQuo・EMCTrading・Milton Markets・Land Prime・MYFX Markets・VT Markets|出金時の扱いは読めましたが、損失との関係の記載は見当たりません
ここから何が言えるか
ボーナスの金額は、どの比較サイトにも大きく出ています。その金額が損失をどこまで受け止めるのかは、金額の横には書かれていません。読めた5社のうち、受け止めると読める書き方をしていた社はありませんでした。
いちばん具体的だったのは、Vantage の計算式と、IS6FX の「リセットによりロスカットされる場合があります」という一文でした。どちらも、ボーナスを支えとして数えないほうが安全だという方向を向いています。
ボーナスの額を比べる前に、自分の口座タイプのロスカット水準を見たほうが、結果への影響は大きいはずです。水準は同じ会社の中でも0%から50%まで違いました。
同じことを自分で確かめるには
- キャンペーンのページではなく、「ボーナス規約」「プロモーション利用規約」「Bonus Terms and Conditions」を開く。日本語ページからリンクされていないことがあります
- その文書を「margin」「証拠金」で検索する。出てこない社があります
- 「相殺」「offset」「リセット」「削除」で検索する。損失との関係はこちらに書かれています
- 口座タイプの指定を確認する。同じ社でも対象口座とそうでない口座があります
- 出金したときの取り消し条件を、出金時の扱いと合わせて読む
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このページについて
2026年10月時点で読めた各社のボーナス規約・プロモーション規約・キャンペーンページから作りました。引用は原文の語で、条項番号か文書名を添えています。
ボーナスの条件は規約本体より頻繁に変わります。ここに書いた内容は、口座を開く前に必ず原文で確かめてください。変更に気づいたらこのページを直して更新履歴に残します。