FX相場のリズムと勝つために個人投資家ができること

FX相場のリズムとは

FX相場の動きは常に買いと売りが交錯し、そのパワーバランスから上昇または下落の流れがつくられます。物理的に相場を動かす原理としては単純なもので、強い方が勝ちその場の流れをつくる。
なぜ、買われるのか売られるかの理由やその要因はひとまずおいといて、チャート上で現れてくる結果はただそれだけの事象の表れです。

しかし、それだけのことなら誰しも強い流れの方にのってエントリーしていればFXトレードで負けないのですが、そう簡単ではないのは重々ご承知でしょう。

リズムには乗りにくいのが現実

1分足にも相場の流れがあり、15分足、1時間足、日足、それ以上の長期足でも個々の流れがあります。これらがうまくかみ合っていないからこそFXトレードは難しいものになっていますよね。

では、多くの足が同じ方向に動いているときにトレードすれば勝てるのか?

たしかにこのような状況でエントリーすれば、勝てる確率はむやみにトレードする場合より格段に上がります。
しかし、そのような状況下というのは強いトレンドが発生しているときがほとんどで、現実的には滅多になく、エントリーできる回数は逆に少なくなってしまいます。また、そのようなときほど、押し目や戻りの幅が大きくなり、順張りでトレードしたとしてもある程度の含み損を許容したトレードが必要になります。まして、長期足のトレンドに逆らった逆張りのトレードはなかなかできるものではありません。

それに相場の流れは一定に上がり続けることもありえないし、下がり続けることもありえません。上がるにしても必ずどこかで下がり、下がったことがエネルギーとなり更に上に勢いづきます。
これは、既存売りポジションの損切りからくる反対注文(買い注文)がエネルギーとなっていたりするのですが、この話はまた別の機会に・・・

相場の参加者であるトレーダーや投資家の心理面においても、売り買いといったエントリー判断の背景にある要因は本当に様々で、相場を動かす新たな情報が出ると瞬時に様変わりします。
優秀な為替ディーラーほど頭の切り替えが恐ろしく早く、相場を動かすパワーのあるこの手の人種が超短期で注文を来り返すことが更にトレードの難易度を上げていると私は思っています。

音楽のリズムとの共通点

ここで話を少し変えます。
私は趣味で少しドラムやギターなどをたしなみます。

どのような曲でも楽曲を構成するリズムが存在しますよね。
曲自体の根幹を構成するリズムが変わることがありませんが、個別の楽器を演奏しているとそれぞれ個別のリズムで演奏するということが多々あります。

しかしながら、決して曲の根幹となるリズムを狂わすことはありません。
あくまでも曲の根幹をなすリズムの中で独自のリズムを刻み、曲や歌詞に魅力を与え、あるいは各楽器の奏でる音のリズムと音のインパクトが聴き手に心地よく印象付けることで、素晴らしい楽曲としてつくり上げることができます。
それがすべてうまくマッチすることでヒット曲などが生まれるんだと思っています。

私は80年代以降の洋楽、特にロックが大好きです。好きな曲ほど個性的であり、また演奏するには上級者のテクニックが必要となりとても難しいのですが、それ故にますます魅了されてしまいます。

リズムの中のリズム

FX相場についてはどうなのか。

この音のリズムという概念をFXという投資に置き換えて考えたとき、FX相場の中にも必ず相場のリズムというものが存在していると強く実感しています。

つまり短期足で上昇したり下落したりの状況でも、さらに長期の足を見てみるとその逆だったりすることは自然なことです。
要はFX相場の流れも生き物であり、一定の大きなリズムの中でそれぞれの時間足において不規則なリズムを刻んでいます。
FXトレーダーはその相場のリズムにいかにうまく乗れるか次第で結果が大きく分かれてしまいます。

しかしこのFX相場のリズムにうまく乗るのは至難の業です。
うまく乗れることがあってもすぐにその相場のリズムからズレてしまいます。
一度のずれがトレーダーとしての命取りにもなりかねません。

このFX相場のリズムについては、私がアベノミックスで上り調子でいたときにずっと考えていたことでした。

当時、ドル円を買うだけで勝ちつづけることができてはいましたが、たまに負けることもあり、なにか自分のトレードの基礎となりえるものはないものか。ずっとそんな風に考えていました。

今のようなトレードスタイルでは、FXトレードの本質的な意味においては勝ちに継続性がなく、単に相場の流れに助けられているだけ。このままではいつか負けるときが来るだろうと常に考えていました。

ここでいう負けとは資金がなくなるという意味です。

FX相場のリズムに乗るために個人投資家ができること

そのようなときに、音楽のリズムとFX相場のリズムの点と点がつながりました。

私が気づいたこと。
それは、FX相場のリズムをはかることのできるメトロノームが欲しい!

少しずつ私はこのように考えるようになったのです。

幸い、私には誰よりも時間があり、これまでのトレード記録の他にありとあらゆるバックデータを蓄積していたので、これをもとにofficeのエクセルを使って統計学的な数値をはじき出すようになりました。

また、私には心強いトレード仲間も数多くいるので、彼らからの情報や私の情報を共有することでひとつの作品が完成しました。

これが今の『俺ライン』のベースになっています。

そこからは、この俺ラインを使ったトレードと検証の繰り返しが始まりました。

過去のバックデータというのは、数あるテクニカルチャートにもとづくエントリー履歴やその後の相場の追跡結果などです。いずれも相場のリズムに乗れるようなものではありませんでした。考えたら単純なことで世にあふれているテクニカル的な指標はそれを利用するトレーダーも多く、それが有効に機能し続けるはずもなかったのです。

検証の結果、トレードに継続性を生むFX相場のメトロノームになりえるものは一つとしてありませんでした。

FXのリズムを俺ラインで感じる

俺ラインはFXトレードの主戦場を15分足に置いています。
日々変わるこの5つのラインのどこかで、相場の流れが変わったりします。

この事実は現在でも揺らぐことはありません。

ただし、この俺ラインを知っていても必ず相場のリズムに乗れるわけではありません。

しかし、相場のメトロノームとして優秀であることに間違いありませんが、単純にそれだけ見ていてもトレーダーがFXという厳しい世界で生き残れるほど甘くはありませんでした。

個人投資家としてFX相場で生きていくにはどうするべきなのか?

できるだけ相場のリズムを感じるようにするしかない!

ではどうすればいい?

その答えは、信頼できるメトロノームを使い続け、リアルなFX相場とこのメトロノームの関係から生じてくる結果という事実を検証するしかない。

これが私の出した答えです。

相場の流れをつくる要因は少し書きましたが、本当に多種多様です。
単に時間的なものだけで判断してもうまく行かないし、うまく行くときもある。

結局、信頼できる環境化にトレーダーとしての身をおいて、その結果をバックデータとして蓄積していく。そして、しっかりと検証する。
何度も検証し、見直し、考える。

全くと言っていいほど相場に影響力を与えることができない個人投資家が、FXという世界で唯一生き残るためにはそれしかありません。
今でもそう思っています。

今回は、少し抽象的なことをお話したかもしれません。
しかし、FXトレードは現金すぎる面が強く、だからこそトレーダーは目先の利益に目を奪われてしまいます。

そこに決して継続性とか生産性は生まれません。

頼れるのは自分の経験と自信のみ。
そのことは何にも変えることができない財産になるはずです。

小手先のトレードロジックや生半可な技術で勝てることはあっても、そこに継続性はないはずです。

何かひとつ、自分にマッチしたものを見つけることができれば、世界は変わると私は信じています。

この記事が、何かのヒントになれば幸いです。

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